エージェントに聞く、美容師キャリアプランの作り方
キャリアプランとは、職業上の将来の目標を決めて、それを実現するための計画を立てること。それって美容師にも必要なの？ そんなキャリアプランの立て方を、美容師転職専門のエージェントに聞いてみました！
美容師にもキャリアプランの時代
「美容師にもさまざまな働き方が出てきている昨今。キャリアプランを立てることは自分の望むサロンワークを続けるために不可欠となってきました」と、年間1,000人の就職相談をまとめる美容師専門転職エージェント“QJエージェント”の高橋さんは言います。
「以前は“有名店に入って技術を磨き、雑誌にスタイルが掲載され、人気がでたところで独立”というのが“美容師の成功”でした。しかし、有名店神話の終わった現在では、独立したい人、スタイリストとしてずっと働きたい人、クリエイティブを目指したい人、海外に進出したい人、と美容師の目指す形が多様になっています」
それぞれの目指す美容師の形を体現するにはやはり自分だけのキャリアプランが必要なようです。
美容師的キャリアプランの作り方
では一体どのようにしてキャリアプランを立てるのか？ まずするべきことは自分の“過去”と“未来”そして“現在”を把握すること。というと難しそうですが、高橋さんによると、初めは“どうして元のサロンを辞めたのか（辞めたいのか）”“将来美容師としてやりたいことは何か（どんな美容師になりたいか）”そして“今自分ができることがなにか”が整理されていればよいのだとか。
次にイメージする美容師像に向けて “今の自分未来の自分の間を埋めるためには何が必要か？”ということを具体的にしていきます。たとえばあなたがデビューしたての美容師だとして、月100万円稼ぐスタイリストになりたいとしましょう。歩合のいい業務委託にいけばよいか？ と言えばそうではないはず。月100万円を稼ぐには、まず稼げる技術を身につけることが必須。“講習が充実し、先輩に恵まれ、入客が多いサロン”そんなサロンを探す必要があるのです。
先人に学ぼう！ 絶対さけたいこんな失敗
キャリアプランを意識せずに転職をしようとすると…さまざまな失敗も起こります。高橋さんがよく出会う、転職失敗パターンをご紹介します。
最も多いのが、目先転職での失敗。「今はお休みが少ないから、とにかく週休二日であればいい」とか「上下関係が厳しいからアットホームなサロンにいきたい」とか。こういった理由の転職では将来の自分のイメージがなく、今のマイナスを埋めたいだけになります。なので、そのうちやりがいがないのがつらくなったり、ほかの不満がでてまた転職を繰り返すことになりがちだそう。
二つ目は、周りの噂やイメージでの思い込み転職。「先輩があそこのサロンはいいって言っていた」とか「都心だから集客力があってクリエイティブなはず」とか。HPを調べ、お客さまとして出かける、見学するなど本当に働きたい美容室なのかきちんと調べる必要がありますね。もちろんエージェントに相談すれば生の情報をしっかりお伝えしてくれるそうです。
転職のプロからアドバイス＆メッセージ
「10年後に満足した美容師生活を送るためには、『キャリアプランに沿った転職』そして『正しい情報の収集』がとても大切。他サロンとの交流がなかったり、日々の業務が忙しかったりで美容師さんは情報が孤立しがちです。
QJエージェントに来る求職者さんの中には、“指名で月150万円の売り上げを上げているのに月給20万円”の事実に疑問を持たずに働いていたという方もいました。相談に来てくれたおかげで無事月給40万円で転職に成功しましたが、みなさまが実はそんな状況という可能性もありますよ。
QJエージェントでは、それぞれのキャリアプラン作成をバックアップし、数多くあるサロンさんの中からピッタリのサロンをご紹介します。今自分がおかれている状況はどうなんだろうという質問だけでもOK。是非気軽に相談にきてください」
望んだ美容師ライフを送るため、その転職の前にキャリアプランを！ 今のちょっとしたつまずきや不満に惑わされずに、未来の自分のための転職ができるといいですね。「一人でキャリアプランを立てるのはなかなかむずかしいなぁ」と言う人は、QJエージェントを尋ねてみては？
（取材・文／QJナビ編集部）
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