カラフルなコーディネートとオン眉がトレードマーク! hachiやまきはるかさんのキラキラ笑顔の秘訣―天職WOMAN―
ポップでカラフルな色使いのファッションと、短い前髪。そしてキラキラの笑顔がトレードマークのやまきはるかさん。オーナーの西山裕氏の作るスタイルに惚れ込んでナルー・プ・ロアグループに入社し、現在15年目になりました。現在は、2022年に渋谷にオープンしたグループ新店舗のhachiで店長を務めています。
様々な働き方がある昨今、同じ会社で美容師を続け、着実にキャリアを積んできたやまきさんはどんな想いで働かれているのでしょうか。やまきさんのこれまでのキャリアや、店長としての思い、さらに後進の女性美容師さんたちへのメッセージを伺いました。
一つの技術に特化するのではなく、変わりたいお客さまの背中を押せる美容師でありたい
美容師になることは中学生の頃からの夢だったのですが、勉強を頑張って地元、新潟の進学校に通っていたこともあって、親には猛反対されたんです。それでいっときは諦めて、大学進学に向けて受験勉強をしていました。でも、改めて自分の将来を考えてみたら、当時の私は27歳くらいで出産したいという人生計画を立てていて、だとすると自分が好きなことができる時間はすごく限られてる! と思ったんです。もう一度両親を必死に説得して、美容師の道に進むことに決めました。
専門に進むタイミングで上京して、今の会社、ナルー・プ・ロアには新卒で入社したので今年で15年になります。きっかけは、1枚の求人票でした。就職活動のときに美容専門学校にきた求人票を片っ端からチェックして、その会社のホームページを見ていたんですね。それで代表の西山が作っているスタイルを見たところ、わちゃわちゃとして独特なバランス感のある楽しいスタイルと、とても仲が良さそうなスタッフ同士の空気感に惹かれて「絶対にここで働きたい」と決めました。
デビューは24歳で、社内では少し早い方でしたが、そこからの新規集客には長い期間苦労しました。
美容師の友人がデビュー初月で100万円売り上げたという話を聞きながらも、自分は30万円スタート。とにかく「前月よりも落とさない」ことを目標に、客ハントなどでコツコツと集客を続けて、デビュー後2年でやっと安定した数字を出せるようになりました。
とはいえ、その頃も新規の方がものすごく来てくれるというわけでもなくて、ほんの数年前まで自分の中ではそこが大きな課題だったんです。
世の中の流れで集客ツールのメインがInstagramになり、会社でコンサルの方に入ってもらったこともありました。コンサルの方は「自分の売りを一つ見つけて、それに特化して打ち出しましょう」とおっしゃいますよね。でも、私はそれがどうしてもできなかったんです。
好きなものがたくさんあって一つに絞るのは難しいし、私は、「どうすればいいかはわからないけど、無難な感じじゃなくて少し個性的になりたい」というお客さまの背中を押すことができる美容師でいたい。そのためには、一つのスタイルに絞って集客することはしたくなかったんですよね。
1日の投稿数を増やしたりと試行錯誤をしながらも、自分の好きなものを投稿するということだけは心に決めていました。私はとにかく、「楽しそう」と思ってもらえるようなスタイルが大好き。お客さまのスタイルをのせるときも、自分のことをのせるときも、笑顔の写真を選ぶことは今も昔も変わらないポリシーですね。
私のSNSに転機が訪れたのは、3年ほど前、hachiがオープンするという話が出始めた頃。以前からInstagramで定期的に上げていた、前髪のセルフカットの動画がある日突然バズったんですよ。
そもそも前髪を短くするのは、私にとっては当たり前のこと。特別な意味はなかったのですが、私が自分で前髪を切る様子を見ていた当時のお店の店長が「それを動画に撮って発信してみたら」と言ってくれたことが投稿を始めたきっかけでした。言われるがままセルフカットの動画を上げ始めて、当初はとくに反響もなかったのですが、そのうちの一つがすごく伸びてたくさんの方に見てもらえたんです。そこから毎週500人くらいフォロワーさんが増えていって、新規のお客さまにもたくさん来ていただけるようになりました。
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