嬉しさと後悔!? デビュー初月売上340万円秘話 - NEUTRAL produced by GARDEN 森越道大インタビュー
喜びと後悔のデビュー初月の秘話とは?
-25歳でトップスタイリストも業界としては早いですよね。
森越さんがデビュー初月売り上げ340万円を達成したお話をお伺いしたいのですが、これは正直狙っていましたか?
「それはもうかなり意識していました。過去のGARDENでのデビュー初月の最高売上が220万円、他店の方の最高記録は320万円。正直どうしても1番になりたくて。そのためにやれることは全てやろうと思いました」
-全てやろうと思ったというのは? 例えば今だったらブログやSNSで集客する方法もありますけど、主にどういった方法で集客したんですか?
「客ハンです。そのデビュー月は全部で280人くらい担当しましたが、元々自分が担当していたカットモデルの方が80人、客ハンで100人、紹介で100人来ていただきました」
-客ハンで100人はすごいですね。
「デビュー2カ月前は集中して客ハンをしていました。元々モデハン担当で、毎月5〜60人はハントしていたので、そこから話しかけ方や、どうしたらお客さまが足を止めてくれるかなどの、声かけの秘訣を学んでいきましたね」
-その秘訣ってお伺いできますか?
「歩いている人に声をかけると普通は無視されるんですけど、僕は100メートル前からその人の心を掴む言葉をいかに投げかけられるかを意識しはじめています。
声をかけようと思った人が髪型で気になっていそうな所をすぐに分析して、
『あなた、髪型の○○気になっていますよね?』って歩きながらカウンセリングしちゃうんです。そうすると『あ、そうなんですよ』って足を止めてくれることが多いですね。場所とかタイミングによってやり方は変えますが」
-その自分流の秘訣を織り交ぜながら2カ月で100人いったんですね。
「この2カ月は340万円達成するために相当時間かけました。この期間は毎日終電を逃してまで客ハンを続けて、2カ月間で家に帰るためのタクシー代は30万くらい使いましたね(笑)でも絶対にお金は戻ってくると思っていたので、先行投資だと思って腹くくってやりました。
340万円を達成するために、2カ月前から予約の可能性がある人を何人増やせばいいのか、平日、お休み、終業後何人捕まえればいいのかを考えて、1日のノルマを設定しました。
例えば平日だったら15人連絡先を聞く、土日は40人聞く。それを達成するまでは絶対帰らない! それで毎日終電を逃してタクシーになっちゃいました(笑)」
-その努力の甲斐あって売上340万円を達成したんですね。お店や周りの方々の応援もあったんですか?
「実はアシスタントもつけていないのに、1日15人に来てくださった日もあって。そうするとカットは10分弱位しか担当できず、本当に何もできなくて。でも同世代のスタイリストが『俺やっとくよ。大丈夫!』って手が回らなくなっている業務を手伝ってくれたりもしました。デビューしたてでたくさんのお客さまを対応するのはすごく大変でしたが、毎日営業後に『今日○○円いった!』とスタッフが盛り上げてくれて。本当にそのときはまわりのスタッフに支えられましたね。
その他にも、前にいたサロンのスタッフが来てくれたり、来てくれたお客さまの1人が50人紹介してくださったり。遠方に住んでいる僕の家族が全員来てくれたり」
-カット10分弱しか担当できなかったときもあったとのことで、自分がお客さまだったら時間が短すぎると感じてしまうかも…。
「実はこの340万円売り上げた月って、すごく後悔した月でもありました。お客さまを呼んだのはいいけど、何ができたかというと何もできなかった。1番の後悔は、お客さま1人ひとりにしっかり関われなかったことですね。
もちろん全力でやりましたが、やっぱり待っている人がいっぱいいて、自分のやりたかったことがやりきれなかった。周りのスタッフがシャンプーに入ってくれていたりしましたが、本当は全部自分でやりたかったんです」