渋谷ミヤシタパーク周辺が激アツ!ロンドンから帰国して3年、”30歳で独立“の夢を実現した『GEEKS』代表TOMOの要諦は「サロンワークこそ原点」。海外美容師経験が導く新キャリア
今、個性的なサロンが続々とオープンしている渋谷・ミヤシタパーク界隈。3月19日に一周年を迎えるサロン『GEEKS』も、そのひとつです。立ち上げたのは、渋谷の人気サロン出身で、ロンドンでトップスタイリストとして働いた経験をもつTOMO(トモ)さん。20代で渡英をめざしたワケ、そして現地で得た新しい価値観や美容師としての理想像、めざしているサロンマネジメントなどについて、たっぷりとお話を伺いました。
25歳で渡英。現地のサロン3店舗で働き、技術の高さに感銘を受ける
専門学校時代に、海外研修でロンドン、パリ、ミラノと周ったんです。そのときにロンドンの街に魅了されて、いつかここで働きたいなと思ったんですよね。そんな夢を抱いたんですけど、就職活動がうまくいかなくて志望していたサロンに落ち、卒業後は1年ほどフリーターをしていました(笑)。学生の頃からファッションスナップにもよく出させてもらっていたので、自分は受かると勝手な期待をしていたんです。天狗になっていたんですよね。
さすがにフリーターのままじゃまずいなと思って、都内の大型サロンに就職しました。そこで4年間働いて、店長まで経験させてもらって。たまたまロンドンで働いていた人がいたので、渡英までの具体的な手順をいろいろと教えてもらったんです。それでワーキングホリデーに申し込み、1回目で当たったのでロンドンに行くことにしました。イギリスは、ワーキングホリデービザで2年間、滞在期間中に働けるんです。僕はまったく英語ができなかったので、最初の3ヵ月間は午前中に語学学校に行き、午後は日系サロンで働き始めました。
サロンをどうやって探したかというと、飛び込みです(笑)。何軒か訪れて話を聞いて決めたんですけど、そこで出会った日本人のマネージャーがすごく刺激的な方で、学校を卒業してからはフルタイムで働かせてもらいました。そのサロンには約1年いたんですけど、客層の8割は中国、韓国、シンガポールなどのアジア系が多く、日本人1割、残りの1割が現地のお客さまという感じでした。
1年暮らして英語も分かるようになってきたので、そのあとはローカルサロンにうつりました。そこはカット料金15000円の少し高級なサロンで、99%が欧米のお客さま。日本語を話すこともないですし、労働環境も良かったですね。イタリア人のスタッフが多かったので、毎日パーティみたいな感じで陽気で楽しくて(笑)。技術も、みんなめちゃくちゃうまかったです。ヴィダルサスーンのカットをベースに学んでいたので全員が同じスタイルを切れるし、ひとつひとつの所作が丁寧で綺麗なんですよ。作るスタイルもかっこいいし、撮影も上手で。アカデミーもあるサロンだったので、カットを学ばせてもらったりして、刺激的な毎日でしたね。