魅力的な人を育てたいから、人生まるごと引き受ける! 2年目オーナーがスタッフのためにつくった「未来設計ワークシート」とは
人生の目的がわからないところからのスタートが当然
—ワークシートは実際、どのような場面で使っているのですか?
ワークシートは一度書いて終わりではありません。目的も、目標も、そのためにやるべきことも変わっていくものなので、月に1回、見返したり、書き足したりする時間をとっています。
—サロンで強制的に?
はい。自主的にやってねと言っても、いつの間にかやらなくなってしまうので、毎月1日だけ営業を早く切り上げる日をつくって、全員で取り組むようにしています。そのときは流す音楽も変えて、サロンをいつもとは違う空間にして自分と向き合いやすいように。
—みんなスラスラと書けるものなのでしょうか。
書けないですね。はじめは1時間向き合っても、何も書けなかったりします。だって自分がどうなりたいとか、何が自分にとって幸せかとか、何もしなくてちゃんとわかっている人なんて、そうそういないですから当然です。
このワークは自分と向き合わないとできないんですよ。それってかなり辛いことだし、みんな慣れていないので、まずは自分と向き合うことをする、からのスタートという感じです。
—どのシートを書くときが一番悩んでいるようですか?
やっぱり「人生の目的」のシートです。人生の目的なんて、普通は死ぬときに考えることじゃないかと思うんです。「俺の人生はなんのためだったんだろう」って。それを20代で考えなさいと言っているのだから、難しくて当然。
だから途中で変わってもいいし、変なことも書いてもいい。そのために真っ白い余白だらけの紙にしています。
僕の場合は最初にやったとき、逆に1枚の紙に書ききれないくらいになってしまって。そこから大事なものを絞って残していくという作業をしましたけどね。
—書けないときは、中村さんが手助けをするのですか?
いろいろな問いを投げかけたり、話をしたりして引き出していきます。そもそもやりたいことの「項目リスト」だって、すぐ書けそうな気がするじゃないですか。でもいざペンを持ってみると、はじめは何も出てこないんですよ。1回書いて、書いたら叶うと気づいたらどんどん出てくるようになるんですけどね。
—スタッフのみなさんの反応や、取り組む様子はどうですか?
どう思っているんでしょう。眠そうだったり、悩んだりしながら取り組んでいますけどね(笑)。でもオープンしてから誰も辞めずに、みんな仲良く楽しそうにがんばってくれているから、いいのかなぁと。
あ、ワークシートは僕だけじゃなくて、他のスタッフも見るし、みんなに話したりもするようにしているんです。人の夢がわかると、助けられることがあったりもするじゃないですか。お互い助け合って、応援し合っているから、スタッフの仲も良くなっているんでしょうね。