福岡FLEARプレス中嶋氏に聞く。今後生き残れるサロンとは。
既存のお客さまを徹底して大事にする
-個人ブログ以外に、近年力を入れていることはありますか?
中嶋:新規ではなく、今までの顧客に対してアプローチできるものを作りたいと考えて、ニュースペーパーを作るようになりました。
-それはどういった理由から?
中嶋:ここ数年ネットに力を入れていたのですが、思ったよりも、既存のお客さまにメッセージが届いてないと気づいたからです。ネットだけではなく、リアルなコミュニケーションも重要だと思いました。
-ニュースペーパーはどんな内容なのですか?
3ヶ月に1回、年に4回発行しているもので、ヘアスタイル写真というよりは、お客さまとスタッフの2ショットをメインに掲載しています。そこでは、「なぜ指名しているのか、どこが頼れるのか」をお客さまにインタビューして、掲載しています。
それ以外には、スタッフの個人インタビューを入れたりして、スタッフの人となりが伝わるように工夫しているのと、サロンのメニュー解説も入れています。
-反応はどうですか?
中嶋:とても楽しみにしてくださっていると感じます。やっぱり、自分の知っているスタイリストが特集されていたり、自分自身が掲載されていたりすると、気にして下さいますね。
やってみてわかったのは、意外とサロンのメニューの内容がお客さまに浸透していなかったということ。「メニューのことをもっと知りたかったので、メニュー解説が良かった」という感想をいただきます。
-いま、改めて既存顧客を対象にした施策をとったのはどのような理由だったのでしょうか。
中嶋:やはり、サロンを支えてくれているのは既存のお客さまだからです。
美容業界ではとかく、新規集客に目がいきがちですが、これだけ情報の多い時代にネットで新規の獲得は難しいものです。
それよりは既存のお客さまを大事にしていきたいし、新規の方も、お客さまからの紹介を増やしたいと思っています。
これはアイラッシュチームで考えたのですが、紹介をしてくださったお客さまには、封書のお礼のお手紙にスタバの商品カードを添えてお送りしています。これも「紹介を産んでくれるお客さまをもっと大事にしたい」というスタッフからの発案で決まりました。
サロンの料金オフや店販が安くなるようなお礼ではなく、スタバのほうがうれしい(笑)というのも、スタッフの意見ですね。