2人で同じ方向を見続けた7年間。——オーナーと私。女性美容師の右腕物語
サロン内でのキャリアが上がったとき、女性美容師はどう働き、サロンの中でどのような存在を目指したらよいのでしょう? サロン内での立場の変化に直面している女性美容師に向けて、先輩女性美容師の働き方を届ける「オーナーとわたし」企画。第5回は、岡山県岡山市にある女性スタッフだけのサロン「FINSBURY PARK」へ。23歳のとき、若くしてオーナーの右腕となった豊田雪乃(とよたゆきの)さんの右腕物語をお届けします。右腕6年目、そして現在育休中の豊田さんが、あらためて言葉にするオーナーへの想いとは?
女性だけの楽しくて厳しい世界へ
FINSBURY PARKはオーナーの小川由美さんを中心とした、女性スタッフだけのサロンです。もともとお客として通っていて、働く先輩たちがすごく輝いて見えていました。だから美容学校卒業後の進路は、迷うことなくFINSBURY PARKを選びました。
中から見たFINSBURY PARKは女性だけといっても、ただの仲よしサロンではありませんでした。厳しいところには厳しく、プライベートでは仲よく。飴とムチみたいな感じだなと思ったのを覚えています。オーナーや先輩はコンテストや作品撮影などに果敢に挑戦していて、美容のいろんな世界を見せてくれました。そんな環境だったからか、早いうちから自分の職場に誇りを感じていましたし、少しでも先輩たちに近づきたいという気持ちを強く持つようにもなりました。練習もいっぱいしましたね。毎日営業後はもちろん、定休日も練習に行っていました。
苦しんだ先にある楽しさを知ってしまって
オーナーは「楽しんでやるのが一番」って、いつも言ってくれるんです。でも苦しい練習を経てしか見えない世界があることも、自らやって見せてくれる。だから結果的に、苦しいのも含めて楽しい。苦しいときの自分も好き。そんな風に思うようになりました。
うちのサロンは、みんなそんな感じのような気がします。女性だけのサロンと言いつつも、意外とみんな、男っぽいのかもしれませんね。