コロナ禍で船出した「SLEEPY」が、オシャレな人たちに愛されている理由 SLEEPY/内埜晃宏さん

サロン全体でSLEEPYにしかない「空気感」をつくることが大事

 

 

おかげさまで、現在はたくさんのお客さまに恵まれて、経営は順調です。まだ成功を語れるレベルではないですが、好調の要因は「サロン全体でいい空気感をつくることができていること」だと思っています。

 

お客さまが来店されて、帰るまでの間に担当するのは僕だけではありません。ほかのスタイリストだったり、アシスタントだったりの存在も大きい。接客では一対一になりがちですが、ほかのスタッフもコミュニケーションに参加できる雰囲気を意識的につくっています。SLEEPYにいる時間を心地よいと感じてもらうために、丁寧な接客だけど、緊張せずリラックスできる場所にしたいんですよ。

 

 

Instagramを使ったブランディングの仕方も重要です。僕たちの場合は、リアルなものを発信しています。お客さまをかわいくして、その様子を発信するのはもちろん、お客さまが来るたびに、お客さまの「かわいい」を更新させていかなくてはいけない。目の前のお客さまが満足することが大前提です。

 

一緒に頑張ってくれるスタッフの成長のためにも、いずれサロンを拡張したいですが、闇雲に規模を拡大するつもりはありません。僕たちはサロンを有名にすることよりも、オシャレな人に選ばれるサロンでありたい。本当に好きな人にわかってもらえればいいと思っています。

 

どんな仲間と過ごすかで、美容師人生が変わる

 

 

これから独立したい人にアドバイスを送るとしたら「尊敬できる仲間とつるんだほうがいい」ということですね。僕の同級生は、本当に志が高い美容師ばかりで、いつも刺激をもらっていました。

 

たとえば、sikiの磯田基徳くんとは、お互い独立する前、スタイリストだった頃からInstagramのブランディングについて情報交換していたし、「今月、売上どう?」と近況を話したりしていました。こんな感じで、若手のときは6人くらいの仲間とよく集まって、モチベーションを高め合っていたんです。刺激を与え合う仲間で、同じ時期に独立した天野成弥くんも「EILANT」というサロンで僕とは全然違う世界観を表現しています。周りはみんなすごいヤツばっかりなんですよ。

 

 

仲間の刺激ってすごく大事です。僕ももともとはセンスに自信がなかったけれど、周りに負けたくないっていう気持ちに引っ張られた部分もあります。だから、これは独立に限らずですが、どんな仲間とつるむかで美容師としての人生が随分と変わってくると思いますよ。

 

 

プロフィール
SLEEPY/オーナー 内埜晃宏

茨城県出身。日本美容専門学校卒業。都内2店舗を経て2020年4月にSLEEPYをオープン。乾かしてオイルつけるだけでまとまるショート、切りっぱなしボブなどのカットデザイン、退色後も自然に馴染むハイライトカラーなどが得意。

 

(文/外山 武史 撮影/菊池麻美)

 

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