「世界にひとつ」と胸を張れるサロンの作り方 -go ⓢ go(ゴーズゴー)-
プロ野球の「FA宣言」 のような独立が理想
ちなみに僕は、独立前、RENJISHIというサロンにお世話になりました。代表の五十嵐さんとは今も親しくさせてもらっています。長年、店長などの要職を任せてもらっていたし、辞めるつもりは全くなくて、「どうしたらこの店で働き続けられますか?」と五十嵐さんに聞いていたくらい。その後、自分だけができる表現がしたいと思い独立することになったのですが、そのときも五十嵐さんには全面的に応援していただきました。例えるなら、プロ野球の「FA宣言」のような感じ。「ここまでよくやってくれた。いつ独立しても、いつ戻ってきてもいい」。そんな風に言ってもらったんです。
ウチのサロンでも、これまで何人か独立しました。お客さまに人気で仕事ができるスタッフが巣立っていくのは一大事ですよ。ずっと一緒に働きたいと思っていたから寂しいですし。それでも快く、送り出します。サロンのホームページにも、独立したスタッフの情報を載せて、お客さまにご案内しているんですよ。やっぱり、みんなには成功してほしいから。
独立してお店を出したスタッフが産休に入ったとき、そこで働いていたアシスタントを預かったこともあります。仕事の進め方や客層も違うわけで、アシスタントにとってはいい勉強になったと思いますし、受け入れる側としても後輩教育のいい機会になりました。独立したスタッフのサロンと交換留学みたいな感じで、スタッフ同士が交流するというのも面白いかもしれない…そんなことも考えています。せっかく出会って共に仕事をした仲なのですから、独立後も繋がりを持って、一緒に発展できる環境を築いていきたい。これが僕の想いなんです。
- プロフィール
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迫川 孝さん(さこがわ たかし)
広島県出身。山野美容専門学校卒業。RENJIHSIに入社。サロンワークをはじめ、ヘアショーや業界誌の撮影などでも活躍。チーフや店長などの要職を経験し、2000年に独立。原宿に1店舗、吉祥寺に2店舗展開。「窓」「木と金属の融合」「どこでもドア」など独特なコンセプトのサロンは、ファンから熱烈に愛されている。
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
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