11社辞めた「転職男」が13店舗のオーナーになったワケ ―株式会社フレイムス―
独立することがゴールでは、社員が気の毒
一度独立したら、立ち止まることはできないし、止まっちゃいけないというのが僕の持論。独立することがゴールで、自分のお店を維持することだけに必死では、会社は成長しないし、社員も伸び悩んでしまって気の毒です。
僕の周りを見渡してみても、いつも新しいことに挑戦している会社は成功しています。日本が鎖国していた江戸時代、英国では機関車が走っていたのと同じで、きっと閉ざされた環境では、会社も社員も世の中から取り残されてしまうんです。
もちろん僕の会社も変わっていく必要があります。いつまでも僕が先頭に立って指揮をしているようじゃ危ない。いつか時代の感覚についていけなくなるかもしれないからです。だから、脂がのっている社員の力をいかに引き出して、会社を任せていくかというのが、これからの課題ですね。
こんな話をすると、「自分の借金で作ったお店を、よくそこまで人に任せられるね」と言われることもあります。でも僕は、上から口出しされるのが嫌だったから、みんなを信じて仕事を任せていきたいんです。事実、新卒採用も、社員教育も、お店作りも、全部やりたい人に任せて、しっかりと成果が出ているからなんら問題はありません。
もしも僕が口出しするとしたら、それは「社員がやりたいことを叶えるための受け皿を作る」というフレイムスのコンセプトが揺らいだときだけですね。
- プロフィール
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株式会社フレイムス
舟津 隆一(ふなつ りゅういち) http://www.frames.co.jp/
専門学校卒業後、小規模店舗に勤務。その後、10社を渡り歩く。28歳で独立し、西川口に「frames」をオープン。「社員の夢を叶えるための受け皿を作る」というコンセプトで成長を続けている。2015年2月現在、川口6店舗、草加3店舗、越谷1店舗、板橋1店舗、足立2店舗のオーナー。
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
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