【女性美容師の30代キャリア戦略】人生は選択と転機の連続!?美容師歴10年以上の彼女たちの本音。女性美容師のキャリアを考える会

 

自分と向き合った上での決断、だからこそ悔いはない。

 

水戸:高瀬さんとmaoさんは、名古屋に顧客がいたにも関わらず、全てを置いて東京に来るって、かなりの決断だったと思うのですが、どうでしたか?

 

 

高瀬:絶望でしたね。新卒で入って12年ずっと同じ場所で働いていましたし、毎月通ってくれる顧客さまばかりだったので。結婚のためにサロンを辞めて、しかも名古屋からいなくなるということをお客さまにお伝えしたくなくて、本気で病みました。

 

一同:びっくり!

 

高瀬:私にとって東京は遊びに来るところで、仕事をする場所ではないと思っていたので、一旗揚げるぞって気持ちは全く起こりませんでした。泣く泣く来て、それから働くサロンを探したくらい(笑)

 

金谷橋:でも、それで今こんなに顧客が増えて、成功しているのがすごいです。

 

高瀬:やると決めたらやるタイプです!

 

mao:私は全く絶望ではなかったかも(笑)。変な話ですけど、私が業務委託の1年目の時、低価格帯のサロンでバイトした経験があって。もし東京に来て上手くいかなかったとしても、働く場所はどこかしらにある、と知れたんです。それって自分の中では大きなことでした。

でも、高瀬さんが東京に来てからも有名店に入って正社員として働く道を選ぶという志の高さ、すごいなって思います。決め手はあったんですか?

 

高瀬:単純に、社会保険があるところが良かったからです。もし子供を産んだりしたら、産休育休がある方が良いなって思っていたんです。でも、ふとこの働き方って40代になってもできるのかなって不安になって。朝早くから夜遅くまで、営業中も休みなく働いていけるのかなって。それでフリーランスになるという道を選びました。


 

金谷橋:今まさに私たちが抱えている課題ですよね。

私は逆にフリーランスは向いてないと思っていて。そこまで行動力とか発想力がある方ではないので、1人で何かをするより、チームで何かをする方が向いているなと思っています。組織の中で、ナンバー2くらいの立ち位置、守られている中で自由にやらせてもらった方が良いのかなと思って、完全に独立という選択をしませんでした。

もちろん自分でやった方がもっと融通が利くのかもしれないけど、今はそれなりに自由にやらせてもらっているし、私が在籍したこの7年間で会社が大きくなって、これからも会社の成長に貢献したいという気持ちの方が強いのかも。

 

 

 

美容業界にいることで感じる、社会とのズレ。

 

mao:30代になってからの転職って未知ですよね。独立や引き抜きじゃなくて、ちゃんとした就活って大変そう。特に女性美容師の30代って、他の職種の30代とは違う気がします。同世代のお客さまと、美容師の自分を比べると考えていることが遅れているような…。

 

高瀬:美容師は、少し気持ちが若いですよね。東京と地方でまた感覚が違うかもしれないけど。

 

水戸:他の業種の方と話していると、ちゃんと世の中の仕組みを知っているなって思います。例えば、社会保険には入っているけど、実際に産休育休ってどのくらい働いたらどれくらいもらえるのかとか、入っている保険の種類とか、細かいところまでは美容師は理解していない気がする。

 

高瀬:確かに、知らないことが多い気がします。私たちが新卒の頃は、そういった待遇よりも、とりあえずおしゃれなサロンに入りたいという感じだったので、そこまでしっかり考えてなかったと思います。お給料じゃなくて、とにかくイケてるところ!みたいな。


 

水戸:サロンオーナー側としては、きちんと説明しているつもりだし、1番理解してもらいたいところなんですけれど、後回しにしている美容師さんは多いと思います。正社員・フリーランスに関わらず、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自分の人生プランに合う働き方を選んで欲しい。この先、どういう生き方をして、どんな社会的恩恵を得ていくのか。それらを伝えることも、サロン教育の一環として考えています。

 

金谷橋:そうですね、最近の学生さんはそういう意味では現実的な方が多い気がします。福利厚生とかめちゃめちゃ聞かれますし、特に新卒の子はそこを重要視していますよね。

美容業界全体もここ数年でホワイト化してきていると思います。そうじゃないと新卒が入ってこないし、会社としての説明責任も必要だと思います。でも、その中でもイケてるサロンに入りたいという子も少なくはない訳で、学生さん自体が二極化しているのかなという気がしています。

 

mao:会社というか、企業っぽいサロンが増えている印象はありますよね。レッスンも営業時間内に行います、みたいな?

 

水戸:そうですね、今はそれが当たり前になってきているので、プラスαの待遇や福利厚生の制度が必要なのかなと思っています。

 

コトダマは人生を動かす。やりたいことは口に出すべき!

 

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング