デザイン集団DaBの若き副店長RYOTAさんに直撃! 「RYOTAさんに任せれば大丈夫」そう信頼される「オールマイティ美容師」になりたい
ブリーチヘアをやめた人にフォーカス
デザイナーとしてのブランディングの入り口はブリーチカラーでした。まずは自分を知ってもらうとっかかりとして流行に乗る戦略です。ただ、同時に考えたのが、ブリーチヘアをしたお客さまのその後について。学校や職場、人生のステージが変わって髪色で遊べなくなり、ブリーチヘアから離れていく人たちに、どうアプローチするか考えました。まず意識して取り組んだのは、DaBの技術や知識をしっかり吸収して、提案の幅を広げることです。今も日々練習を重ねています。
カラーの技術に優れた美容師さんってたくさんいるじゃないですか。正直、僕がそこで個性を出して、カラーの技術だけで選ばれるのは難しいと思いました。その代わりに、フォルムやムード、デザイン性を包括したヘアデザインを提供できれば、お客さまがもっと僕のことを頼ってくれるかもしれないと思ったんです。
この戦略が良かったのか、僕のお客さまは「紹介されてきました」という方が多いんですよ。お客さまが学校や会社などのコミュニティで広めてくださっているんですよね。これがすごく嬉しくて。やっぱりSNSよりも知っている人の紹介のほうが信頼できると思います。友達や知り合いにはヘタなものを勧められないですよね。ましてや美容室となればヘアスタイルに関わる重要なことじゃないですか。僕のことを信用してくれているからこそ紹介をしてくださるんだと思うんです。だから紹介してくださるお客さまも紹介で来てくださるお客さまも本当に大切にしたいと思っています。
「同じ色で」と言われても同じやり方はしない
季節が変わると髪色を変えたくなります。例えば、冬が近づけば色を暗くしたい人が多いと思うんですよ。しかし、ただ暗くするのではなく、「いろんな表現の仕方があるよ」と提案します。具体的には、ブロンドや無彩色系のカラーだって冬に合います。春から夏にかけては、また色味が欲しくなると思うので、年間を通じてどうアプローチするかを考えています。定番を作ってゴリ押しすることはせず、同じ色味でもやり方を工夫します。
同じことを繰り返すのは楽ですがそれをするつもりはないんです。きっかけはDaBの先輩で、今はpunel代表の齋藤さんに繰り返し言われた言葉で、「トライ・アンド・エラー」です。新しいものをどんどん取り入れていかないといけないし、行動で変化を起こしていかないと成長できません。「この前と同じで」と言われたとしても、同じ薬剤をそのまま使うのではなく、違う薬剤で同じ色を出せないか試してみます。あえて違うやり方に挑戦することは、楽ではありません。失敗はできませんから。でもそこにトライしなければ新しいものが生まれていかないと思うんです。
新しい挑戦という意味では、最近DaB DAIKANYAMAの副店長になったこともそうです。基本的なスタンスは変わらないのですが、役職がついてからは隙を見せないことを意識しています。掃除でも何でも、「口では色々言うけど、自分はできていないじゃん」と思われたら、信用されませんから。そういう意味で、発言と行動により責任を持っていくことが、僕の新しいチャレンジです。