ヘアメイクになるはずが東京出店を任され…Fen hair ici 越野由祐さんの新店長・上京物語
新店のイメージは帰ってこられる「自分たちの箱」
サロンをつくるときにまず浮かんだのは、「自分たちの箱」というイメージでした。美容室なんだけれど、働くスタッフがそれぞれ自分らしく活動して、帰ってこられる場所にしたいなって。みんなのホームとしてのサロンをつくれたらと考えました。
名古屋から一緒に東京に出てくるスタッフも、名乗りを上げてくれた中からそういうことができそうな人を選ばせてもらいました。自分のビジョンがあって、箱を出たり、入ったりするのを楽しめそうな人、ということです。
私自身も店長になったからといって、ヘアメイクの仕事を諦めたわけではありません。定休日を使って、仕事の幅を広げている最中。だから今は独立すると決めたときよりも、未来が2倍に広がったような感じです。オープンして丸2年経ち、私以外のスタッフも外部のヘアメイクの仕事が増えてきていたりして、少しずつイメージに近づいていっているような気がしています。
お客さまの刻(とき)を、ともに刻めるサロンでありたい
サロンの名前「Fen」は、中国語で時間の「分」を表しています。お客さまの長い人生の瞬間、瞬間に関わり、お客さまの時間を共有させてもらいたい。そういう思いで名付けました。
一般的に美容室はお客さまにとって、髪を整えるためにくる場所。でもFenはそうじゃないときにも訪ねてもらえて、お客さまと楽しいひとときをともに過ごせるようなサロンになりたい。
今、サロンの2階はギャラリースペースとして貸し出したり、フリーマーケットを開催したりと、自由なスペースとして活用しています。この場所を使ってお客さまとの絆を強めたり、今よりもっと多くのお客さまにサロンのことを知っていただいたりできたらいいなと思っています。