CIECA.野口さん。なぜGarlandの隣にお店をオープンさせたんですか?
2015年8月にGarlandの別ブランド「CIECA.」をオープンさせた野口和弘さん。各メディアに引っ張りだこ、技術も折り紙付きの野口さんなら、新天地でのお店のオープンも考えられたはず。しかしなぜGarlandのお隣に出店をしたのか。野口さんにその真意をお伺いしました。
−本日は野口さんに、なぜGarlandの隣にCIECA.があるのかお伺いさせていただきたく。
それセミナーとかでよく聞かれます(笑)。
Garlandは10年10店舗展開を目指しているんですが、どうしても希望通りの立地や物件が見つからないんですよね。一番苦労するのは物件探しかもしれません。Garlandのよさって一軒家であることだと思うんですよ。やっぱり一軒家だとサロンの打ち出したいコンセプトを作りやすいですし。
ですが、一軒家にこだわっていると、店舗展開ができなくなるんですよね。なのでkiitos(by Garland)は場所などを考慮して一軒家ではありません。
kittos以外の他の店舗を出店したいと考えていたタイミングで、Garlandの隣って以前アパートだったんですけど、そこが空きになるというのを聞いたんです。
もしそこに新しいサロンがOPENされたらGarlandの前だしちょっと嫌だよね…。なんて代表の榊原と話してしたら、榊原が「その場所を使って新しいブランドをやってみないか?」と言ったんです。
−榊原さん思い切りましたね。
僕は最初大反対しました。隣でやる意味が分からないって。
でも榊原と話し合っていく内に、Garlandがオープンしてから時代が変わったね。という話になったんです。
Garlandがオープンした5年前はフェミニン系、いわゆる“ゆるふわ”が大ブームだった時代で、お店作りもスタイルもかなりトレンドを意識していました。
ですが今って5年前ほどフェミニン系はトレンドではないですよね。カジュアルスタイルを好む人も増えてきました。
そこで、時代に合わせたブランド展開も必要だと思ったんです。それにもしかしたらGarlandにきてくださっているお客さまの中には好きなテイストが変わった方もいるかもしれません。でも通い慣れたお店から別のサロンへ行くのはストレスですよね。
そこで、通い慣れた場所に同じ系列で顔見知りのスタッフがいるけど、スタイルの打ち出し方が違うお店があったら、引き続きお客さまに来店いただけるかもしれない、と思い改めて隣にCIECA.を立ち上げることになったんです。
−それにしても既存のサロンがあるのに、隣にサロンを作っちゃおうと思える榊原さんがすごいですね。
榊原と僕は全てが正反対なんですよね。
スタイル作り一つとっても、榊原は感覚派だし、僕は完全に理論派。僕には思いつかないセンスと発想力を持っているんです。
ちょっと話変わりますが、これ言ったら榊原に怒られるかもしれないんですけど、榊原ってちょっと天然なんです。榊原を見ていると勝手に人が集まってきて、みんな榊原のことを自然と支えたり、手助けしたりするんです。だから突拍子もないこと…今回だと隣にお店出しちゃおうって言っても、人徳とセンスがあるから、うまくいくタイプなんですよね。僕はそういったタイプではないので、榊原が羨ましいです。榊原みたいになりたい(笑)ですし、とても尊敬しています。
−トップと2番手が信頼関係で結ばれていて良いご関係ですね。
以前働いていたサロンで周りの人が独立していく時、キャリアも施術も自信があったのに誰からも「一緒にやろう」って誘われなかったんです。俺って、誰からも頼られないんだ…。と落ち込んでいた時期に、一緒にやろうよ。と唯一声をかけてくれたのが榊原だったんです。
その時はじめて人から頼りにされてうれしかったし、Garland立ち上げた後も統括ディレクターとして立たせてくれて、CIECA.のお店作りも全て任せてくれたんです。
今は「この人(榊原さん)のために頑張ろう」って思いますね。
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