元Jリーガー美容師の転職人生「あのとき勇気を出して美容師になってよかった!」
転職を躊躇していたら僕の充実した人生はない!
-アシスタントを3年、スタイリストになって2年で「Carolina」のオーナーとなり独立。美容業界の中ではかなり早い独立だと思います。
もともと美容業界に入ったときから店を持つのが夢だったんです。スタイリストとしてやっていたとき、成長の度合いが緩やかになってきたのを感じて。独立でもしないと自分の成長がここで止まってしまう。だから独立しよう、と。もちろん不安もありましたよ。
-「Carolina」を設立して2年が経ちました。最初から順調でしたか?
いえいえ。1年目はアシスタントもつけず、全部一人で回しました。カットからカラー、パーマ、お茶出し、掃除、お見送りまで全て。時間のマネージメント力はつきましたが、いっぱいいっぱいで。少し経済的に余裕が出てきたころ、スタッフを増やすことにしました。今は僕と25歳、22歳のスタイリストの三人でお店を回しています。二人とも若いのですが、とてもしっかりしていて、助かっています。
-前橋も美容室の激戦区だと聞いています。生き残るためにどんな努力をしていますか?
SNSを活用して、自分たちで考えたスタイルを毎日更新するようにしています。今の課題はフォロワー数を伸ばすこと。ここは地道にやっていくしかないですね。でも僕はコツコツできるタイプではなくって。毎日スタッフに「SNSあげました?」って聞かれ、「すみません! 今アップします!」みたいな(笑)。オーナーという肩書きですが、二人がいなかったらやっていけないですね。
-サッカーを辞めて後悔していませんか?
今はしていません。もう現役に戻れる歳でもないですし。それよりも、「あのとき、勇気を出して美容業界に飛び込んでよかった」という気持ちのほうが強いです。躊躇していたら、今の人生もなかったと思いますから。
-異業種からの転職は、並々ならぬ苦労があると思います。今、美容師になろうか迷っている人に一言お願いします。
少し乱暴な言い方になってしまうかもしれませんが、何事もやってみないとわからないので、まずはやってみてほしいです。自分に合っていると思ったら前職をすぐやめる勇気も必要かなと。世の中にはこれだけたくさんの職種があるのですから、無理して今の職場にしがみついている必要はないと思うんです。それに、人って、案外やってみたらできることって多いんですよ。「やればできる!」と信じて、自分の人生を輝かせて欲しいです。
- プロフィール
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Carolina
代表/高須 洋平(たかす ようへい)
埼玉県川越市出身。高校卒業後にJ2の水戸ホーリーホックを経て、ザスパ草津に入団。JFLアルテ高崎、関東サッカーリーグのtonan前橋などでサッカー選手として活躍した後に怪我により引退。2009年から美容師に転職。群馬県内にあるサロン2店舗を経て、2014年に高崎市内にCarolinaを設立。
(取材・文/酒井美絵子 写真提供/高須洋平)