元Jリーガー美容師の転職人生「あのとき勇気を出して美容師になってよかった!」
サッカーも美容師もチームプレイが要
-サッカー選手としては、JFLのアルテ高崎から関東サッカーリーグのtonan前橋に移籍。そして2009年、シーズン中に自ら引退を決意。なぜ、そのタイミングだったのでしょうか。
1日でも早く美容業界に飛び込まないと、という気持ちは専門学校時代から持っていました。美容師の世界も甘くないですから。資格を取ったころから、少しずつ気持ちの整理をしていたんです。そして、完全に次のステップへ踏み出す勇気が出たのが2009年でした。
-美容師生活を群馬県の前橋市で始めたのは、なぜですか?
tonan前橋にいたので地元に馴染みが深かったことが大きいですね。知り合いの方が美容室を紹介して下さり、ご縁があって働くことになりました。就職活動1店舗目で決まったのはラッキーでしたね。結構僕、世渡り上手なんです(笑)。
-面接ではどんなことを話してご自身をアピールされましたか?
サッカーを辞めた経緯や美容師になる覚悟。あとは世間話をしていたと思います。面接ではとにかく、全力で「元気」をアピールしましたね(笑)。
-アシスタントとして働き出して、サッカー選手時代とのギャップは感じませんでしたか?
サッカー選手は、毎日2~3時間ほど練習すれば、あとは自由なんです。でも美容師の仕事は拘束時間が長くて。それには一番驚きましたね。ずっと立ちっぱなしというのにも慣れませんでした。アシスタントは、スタイリストの隣でフォローするのが仕事なので、待機時間も多いんです。開店時間から最後のお客さまが帰られるまで一度も座らないということもザラでした。サッカー選手って、ずっと走り回っているじゃないですか。だからジッと立っていることに筋肉が慣れていないんです。隙あらば「ダッシュしたい!」と思っていました(笑)。
-職業病ですね(笑)では逆に、サッカー選手の経験が活きたと思うことはありますか?
メンタルの強さかな。17年間サッカーをしてきているので、人が辛いと思うようなことでも「サッカーの練習に比べたらなんてことない」と、乗り越えられるんです。またサッカーと同様、美容室もチームプレイが大切なので、スタッフとコミュニケーションを取りながら回していくというときに、サッカー経験が役に立ちました。