原宿でKAWAII文化を発信中! Candye♡SyrupのオーナーIKUちゃんは敏腕経営者だった
独立という目標にマイナスな道なら見切りをつけて新しい道を探す日々
-東京へ出てきた後はどんなキャリアを積まれたのですか?
独立する前にいろんなお店で経験を積もうと考えていました。高い価格のお店、普通の価格のお店、安い価格のお店、チェーン店に有名店、いろんなお店で働く必要があるな、と。東京へきて最初に就職した先が調布にあるお店で、そこはいわゆるチェーン店。チェーン店って毎朝、朝礼をするじゃないですか。まるで学校みたいで、自分には合っていないな、と。それで辞めました。
そのあとも派遣をしたり、原宿の店でも働いたり、オープニングスタッフや店長の経験もしました。ほんと、いろんなお店で働きましたね。30歳になるまでに独立する、というキャリアプランを立てていたので、この店では学べないって分かったら、すぐに見切りをつけて次の店に就職する。そんな日々を送っていました」
-すぐに職場を変えると、技術が身に付かないという懸念はありませんでしたか?
ないです。広島で6年間も働き、そこで美容師としての礎を作ったので、心配はありませんでした。むしろいろんなお店を経験できたのはプラスでしたね。さまざまなお店を回ることで、各店舗の経営を学べるじゃないですか。広島時代のお店はオーナーがお金の管理をできない人で、その人を反面教師にして、自分がオーナーになったらお金の管理をしっかりしないといけないな、って。そんなふうにいろんなお店の経営を吸収していったんです。
お店を点々としているなかで、下北沢にある「viva」と出会いました。10年前の話になります。ここは自分と似た感性を持つスタッフが多く、しかも給料もよかった。独立するための資金作りをする必要があったので、ここならお金を貯められるな、と。おかげさまで7年前に「viva」を買い取る形で独立できました。最初、店名を「VIVA CUTE CANDY」としていたんですが、そのあとに「Candye♡Syrup」に変えて運営しています。
-下北沢の「Candye♡Syrup」が軌道に乗ると、2店舗目を原宿に設立しましたね。
時間はかかったんですけど、美容師になったときから思っていた『原宿にお店を持つ』という目標を達成しました。今、下北沢のお店はハンドメイド・グッズを売るセレクトショップとしてお店の形態を変えて営業しています。
-先ほどから話をしていてIKUちゃんにギャップを感じていまして…。店舗はファンタジー色に溢れているんですが、ご自身はすごく現実を見ているな、と。
確かに現実的な判断をしていますね。先ほど東京ではいろんな職場を転々とした、と言いましたが、『独立するための資金を稼げない』とか『ここはヤバそうな経営だ』とか思ったらすぐに辞めるという決断を下しました。そこはきちんと現実を見て、素早く判断しています。
原宿に2店舗目を作るときも、『1店舗目をそのまま美容室にするのか? それとも異業種のお店にするのか?』と悩みましたが、『今ってハンドメイドが流行しているな』『だったらグッズを売るお店にした方が売り上げを期待できるな』『じゃあ、ハンドメイドを売るお店にしよう』といった感じで決めました。“今、売れているものは何か”を考慮した上で判断しています。