人気サロンがイチオシする「美容師ブレイクスルー白書2020」。 第8回目は、美容の枠に止まらず、快進撃を続ける新世代のリーダー syn代表、齋藤 正太さん
立ち止まったら下がる一方…人生は下りのエレベーターと同じだ
今年はUGC(User Generated Contents ※企業ではなく一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツ)がより重要になると思っています。従来の広告費を払って広告したり、僕らがSNSで発信するんじゃなくて、お客さまご自身が体験していいと思ったものを発信したほうが信頼されますよね。そ
ういう意味で、より一層、一人ひとりのお客さまにどこまで満足を与えられるかが大事。だからこそ、「GIVE&GIVE」が欠かせないと思っています。相手のために最大限GIVEすれば、それはプラスになって返ってくるんですよ。
これからもどこまで「与えられるか」を考えていきたいし、与えられるだけ技術や知識を向上させていきたいです。具体的には食生活や肌ケアのアドバイス、心理カウンセングの資格を生かしたコミュニケーション、英語などがそう。お客さまの生活がより豊かになるために、自分が持っているスキルや情報を増やして、与え続けていきたいと思っています。
ただし、僕が成長し続けなければ、与えられるものがなくなってしまいます。インプットの時間がどうしても必要だけれど、1日は24時間に限られている。ではどうやって1日24時間の密度を倍にできるか考えたんです。そうしたら一番頭が冴えている朝、起きてから2時間以内にやるべきことをやったほうがいいと気づきました。
起床後、10分間瞑想して、少しジョギングして、朝の2時間で2時間以上のインプットをしています。そして、1日の自分の言動を全てノートにメモして、自分が24時間をどう使ったのか振り返っています。本当に1分1秒も無駄にしたくないから、「もっと有意義に時間を使えなかっただろうか」とノートを見て分析しているんですよ。そうして、捻出した時間を、レベルアップのために使っています。
下りのエスカレーターって、歩いて登れないじゃないですか。立ち止まっていたらどんどん下に運ばれてしまいます。僕は人間の成長って、上りではなく、下りのエスカレーターと同じだと思っているんですよ。止まったら下がっていく一方ですし、歩いているだけじゃ上がれない。全力で走ってようやく上に行けるんだと思っています。
プロフィール
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代表/齋藤 正太(サイトウ ショウタ)
長野県出身。埼玉県理容美容専門学校卒業。専門学校時代から雑誌のストリートスナップなどに登場。モデルとしても活躍。その後、有名メンズサロンに入社し、スタイリストになったのちに、新しい環境で0から1を生み出す経験を積み重ねていきたいという想いから、AXY渋谷店へ転職。1年間で、AXY渋谷店の売上利益を10倍以上に伸ばす。2019年には、新ブランドsynの代表として、東京のメンズ美容界隈を騒がせている。
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)