びよう道 vol.4 LIM総括ディレクターカンタロウさん 〜修業が終わったと思った瞬間、また次の修業がはじまる〜

修業期間がいつか終わると思ったら大間違いだ

 

 

LIMから独立してからもずっと修業は続いています。何かしらの答えを出すときも誰もが出すような答えを避けていくとか、「世の中の答えはこうだけど、俺はこう思う」っていう感覚による判断を信じるとか、試行錯誤と挑戦の連続です。

 

今僕は、LIMブランドやLIMに関わる人たちを幸せにしていくことが、自分の幸せであると思っています。そのために、中国をはじめとするアジアに、自分たちのテリトリーをつくりたいという気持ちが強くあるんです。ちょうど2019年3月に会社もできて、今年中には中国にサロンができる予定です。僕のミッションはLIMをいかに海外で発展させていくかなので、日本の期待を背負って、主に中国で展開し、確固たる地位を築きたいんですよ。

 

で、僕がこの話を通じて何を伝えたいかというと、今も修業中なんですよね。だって、中国でサロンを出すからには中国語の勉強をしないといけないし、中国人に仕事を教えなくてはいけない。中国で会社を運営することだって大変だし、何より今やっていることは、これまでやったことがない、初めてのことばかりですから。

 

できることが増えるからこそ、できないことがわかっていくし、大きくなればなるほど自分の小ささを感じるとか、そんなものなんだと思うんですよ。だからこそ、いつも「謙虚にならなあかんな」ってつくづく感じるんですよね。

 

だから、スタイリストデビューしたら修業が終わりだと思ったら大間違い。というか、そもとも修業が終わると思うなよって若い子には言いたい(笑)。修業期間がいつか終わると思ったら大間違いやでって。結局、修業が終わったと思った瞬間に、また次の修業がはじまるんだから。でもね、修業がない人生なんてつまらないですから、ぜひ楽しんでください。

 

 

 

プロフィール
LIM統括ディレクター
カンタロウ

福岡県北九州市出身。高校を卒業後、通信課程で美容免許を取得。新大阪のサロン1店舗を経て、1996年に有限会社LESS IS MORE (LIM) に入社。LIMディレクターに就任後、東京進出、シンガポール、ロンドン、香港にLIMを進出させる。現在は各都市を飛び回りながらLIM全体のプロデュースを行っている。

 

(文/外山  武史  撮影/菊池 麻美)

 

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