びよう道 vol.3 Double山下 浩二さん 〜「言われたことだけやろう」と思ったら成長はそこまで。新しいことをしたいから、学ぶ意欲がわくんだ。〜
たとえお客さまのリクエストだとしても古臭いデザインはしない
僕自身は、これからも新しいものをつくっていきたいと思っています。これは若いころからのポリシーなんだけど、たとえお客さまの要望であっても古臭いのはやりたくない。流行っているものもやりたくないですね。ときにはお客さまに「前髪、そんなに切るの?」とか言われることもある。それでも似合う自信があるので「切ったほうがいいですよ」と説得して切る。サロンを出たお客さまが、周りのかたから「おしゃれ」と言われて喜ぶ。お客さまの新しい魅力を引き出し続けれいれば「山下さんじゃないとダメ」という話になる。万人受けする必要はありません。自分を求めてくれるかただけで十分なんですよ。「言われたことだけやればいい」と思ってしまったら成長はそこまで。新しいことをしたいから、学ぶ意欲がわいてくるんです。
いつの時代も本物は年寄りが教えてくれます。音楽も美容も流行りを追いかけているだけじゃダメ。聞ける人は伸びるけれど、聞かない人はそこでもう終わりですよ。もちろん、アホの話は聞いちゃダメです。聞く相手は選ばなきゃいけない。ただ話を聞いてるだけでは不十分。日ごろから疑問を持っている人でないと、人の話を聞いても腹落ちしないんですよね。だから、興味や疑問をもって美容に取り組むことも大事。そうしないとせっかくいい話を聞いても自分の中に残らないですから。
ちなみに、僕はいい音楽を聴いて、耳を鍛えることを勧めています。耳と目は直結していると思っているんですよね。だから、いい音楽を聴きわけられるようになると、いいデザインを生み出せるようになる。アート的な閃きも得られるようになります。だからこれから上手くなりたい人は、いい音楽に触れることも意識してほしいです。聞いてもらえれば教えます♡
- プロフィール
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Double
代表 山下 浩二(やましたこうじ)さん
鹿児島県出身。1994年、原宿に『HEARTS』をオープン。2001年からは表参道に『Double』を構え『HEARTS』『Double』の2ブランドで美容活動を展開。現在は「Double」「Double SONS」の2ブランドを展開中。独自のデザイン・カットテクニックで「本物」のスタイルを表現。業界誌はもちろん、美容師からの信頼も厚くセミナーやヘアショーで活躍。自身の著書『山下浩二のたねあかし』(髪書房)、『山下浩二のカット本』(新美容出版)をバイブルとしている美容師も多い。