びよう道 vol.13 ABBEY 松永 英樹さん 〜自分が選んだ仕事でお客さまを笑顔にし、お金までもらえる。このハッピーの無限ループは、美容師以外じゃありえない〜
ひたむきに美容に打ち込む姿勢やカットの美しさは川島先生から学んだ
僕が尊敬する川島先生も、今が一番輝いている。それはやはり、いいヘアデザインを作りたい、新しさを追求したいってずっと考えているからじゃないですかね。
30代、40代で引退するアスリートと違って、美容師は一生できる仕事じゃないですか。自分自身を進化させながら今を一生懸命生きていけば、時代は変わっても必ずやっていけると思っています。そうして、いつも自分自身を更新していけば、本当の意味で「今が一番」であり続けられるはず。そのためにも、いつも挑戦する気持ちを持ちながら取り組んでいく。すると、次の道が見えてくる。僕は今最高に楽しいですし、まだまだこれからだと思っています。本当に、今やっと始まったばかりですよ。
美容師生活の最初に尊敬できる人のもとで働けたことも幸運でした。自分も川島先生のようになりたいと思っていましたし、底知れぬパワーを感じていました。本当に恐れ多すぎて、アンタッチャブルな存在。それでいて、チャーミングだから今もみんなに愛されていますよね。川島先生はよく「究極の」とか「一流ではなく、超一流」とか、そういうワードをいつも使っていたんですよ。僕もその領域に行くためは、何をしなきゃいけないのか、いつもイメージしていましたね。ひたむきに美容に打ち込む姿や、カットの美しさ、数えたらキリがないくらい川島先生の影響を受け続けています。
成功の秘訣は「燃えるように熱い心と氷のように冷静な頭脳」
ABBEYのスタッフにはいつも「燃えるように熱い心と、氷のように冷静な頭脳がないと何事も成功しないよ」と伝えています。冷静な心の持ち主が、冷静に考えているとスマートかもしれないけど、それではお客さまに伝わるものがないと思います。やはり、そこに情熱があってこそうまくいく。一つひとつの物事に取り組むときに、熱量が高いからこそ成功に導かれるのだと僕は信じています。
そして、ABBEYのスタッフだけではなく、美容師という仕事を自分で選んだみなさんには、自分の選択を誇りに思ってもらいたい。僕にとって美容師という仕事は、好きな服を着て、好きな音楽を聴いて、好きなお客さまが集まって、何かが始まるという、最高の仕事です。お客さまがかわいくなり、かっこよくなり、新しい人生がまた始まるし、サロンを出るときに「ありがとう」と言っていただける。ハッピーの無限ループがあるんです。このハッピーの無限ループを、みなさんにも感じてほしいと思っています。
- プロフィール
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ABBEY
オーナー/松永 英樹(まつなが ひでき)
長崎県出身。東京マックス美容専門学校卒業。1989年にPEEK-A-BOOに入社。アートディレクターや原宿店店長などの要職を経て2002年に退社。ファッションブランドA BATHING APEプロデューサーNIGO®︎氏と原宿にBAPE CUTSをオープン。2007年にはABBEYを立ち上げる。サロン経営・サロンワークを主軸に据えながら、美容商品の開発、講習活動など多方面で活躍。
(取材/外山 武史・撮影/泉山美代子)