JIL BLAN 和泉貴大さんのびよう道 〜借金300万円、美容師売上6万円……!どん底から100店舗展開への逆転劇〜
思いを口に出すことで実現を引き寄せる
まだまだ僕たちも発展途上ですけど、もし若くして成功していたら、おそらく自分勝手な人間になっていたかもしれません。20代での苦労が多かったからこそ、大切なことに気づけたと思います。
スタッフには、「目標を口に出すことで周囲の力を借り、自分を奮い立たせ、責任を持つ」ことの重要性を伝えています。振り返ると僕は、常に想いを口に出して宣言することで達成してきました。「口に出せば叶う」と信じているんです。昔から「俺ならできる」と信じてポジティブに生きてきましたが、それを裏付ける実力が伴っていなかった。だから周囲の信頼も薄かったですね。でも、スタッフには「和泉が言うなら間違いない」と思ってもらえるようになってきたかなと。
具体的な目標に期限を設けて公言し、やらないとカッコ悪いと自分にプレッシャーをかけることで、脳が「やるしかない」と錯覚するんです。たとえば、売上300万円達成やフォロワー数1万人増加など、具体的な目標を口に出して行動するのが結果を出す近道だと思います。
さんざん苦しんだ借金も、今ではポジティブに捉えています。今も6000万円ほどの借入がありますが、余裕でまかなえる売上があるので、攻めの事業投資ですね。
JIL BLANのFC事業で、「40代から新しい挑戦をしたい」とか「30代で起業を目指したい」という人に出会うことが増えました。やっぱり、そういう人たちの目は死んでいないんですよ。そのなかから同じ志でやれる仲間をみつけて、なんとしても100店舗を達成したい。その姿勢を見て励まされる人が一人でも多くいてくれたら嬉しいです。そして、これから美容業界全体がもっと盛り上がることを心から望んでいます。
- プロフィール
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『JIL Bran』代表
和泉貴大(いずみたかひろ)
都内3店舗を経て、2016年からGALAでバレイヤージュを発信。その独自の手法が爆発的な人気を呼び、国内外でセミナー講師として広く活躍。2020年5月、表参道に共同代表で『SIGN』を立ち上げ、その後4店舗を続々と出店。2022年8月、東京・国分寺に新ブランドの『IKIGAI』をオープン。2023年『SIGN』から脱退。2023年9月、新ブランド『JIL BLAN』を表参道と横浜に出店。多店舗展開を視野に、サロンワークに立つ経営者として奮闘中。
Instagaram:@izumi_takahiro.jp
(文/外山武史 撮影/松林真幸)