〜どんな小さな仕事にも魂を込める。絶対に見てくれている人がいるから。カリスマ美容師でママ美容師サトーマリの今〜 siikaNIKAIのサトーマリさんのびよう道
最先端の美容師ともてはやされても心は満たされなかった
自分でいうのもなんですが、20代の後半は最先端の美容師と見られていたと思います。私は、作品がどこかで掲載されたときクレジットがなくても、誰の作品かわかるくらいまで磨き上げるべきだと思っているんですよ。
一方で、心は全然満たされなかったんです。若くて実績がなかったので自信も持てず、ただやりがいだけはあるというだけで続けていました。
30代で同じ働き方はしたくないと思い、少しずつメディアの仕事を減らそうと思いましたが、それまでやってきたことをすぐにやめられるわけではないんですよね。それまでに沢山の縁ができていましたので。
それならいっそ、東京から離れればいいと思ったんですよ。それで旦那の実家のある三重で、お店をやろうと思いましたが、旦那が反対しまして。美容の中心地である原宿や表参道からあえて離れて、学芸大前で自分たちのお店を始めたんです。それで働き方を変えていけたらなと。
自分達でお店を構え、子どもにも恵まれて、育児を経験しながら働くことができたことは、間違いなくプラスになっています。30代、40代のお客さまに心から寄り添えるようになりました。
今は無理なく働いていますが、20代の予約がパンパンに入ってがむしゃらに働いていた時期よりも高い売上を維持できるようになっています。