【島原GO】「サロンの虎」名物MCを直撃!大阪で3店舗を展開。BELOオーナーがたどり着いた自分軸マネジメントの経営論
紆余曲折あり、BELO第二章のスタート
――そこから名古屋店も出されていましたよね。
そうなんです。でも、そこはすでに後輩に売却しました。社員が35人になり、経営者志望のスタッフに経営を任せた時期があったんですね。その間、僕は1店舗に引っ込んでいたんです。なんとなくそのスタッフと幹部たちがうまくいっていないのを知ってはいたんですが、もうちょっと見守っていようと思っていたら、あれよあれよと売上が低下して、任せていたスタッフが辞めてしまったんです。そこから急いで僕が経営業務に戻ったんですが、時すでに遅しという状態で、名古屋店は売却することになりました。結局すべて僕の責任なんですが、めちゃくちゃ勉強になった30代でしたね。
――最初から店舗展開を目指されていたんですか?
いいえ、全くなかったんです。だからこそ、うまくいかなかったんでしょうね。組織が大きくなって会社を永続的に成長させていこうと思ったときに、僕がハサミを置くか、僕とは別に経営者をつくるかの2択に陥ってしまって。それで後者を選択したんですが、僕は生涯美容師を目指している技術者なので、「一人ひとりの生産性を高めてリーダーシップのある強い美容師を作る」という考えでBELOをマネジメントしていました。一方で、経営を任せたスタッフは「生産性は低めでも安定した給料、やめない美容師を育てる」という考えを持っていたんです。
お互いに後輩たちのために未来をつくりたいという気持ちでしたが、そもそも経営方針がブレていたんですよね。それに気づいて、僕は当初からの「本気の美容師を育てて、少数精鋭で高い生産性を出す」というビジョンに立ち返り、再生に取り組みました。そして、売上も会社の体質も戻ってきて。振り返って思うのは、経営は自分の思いを軸にしないといけないということです。「スタッフのために」という思いを優先して物事を判断すると、自分本意ではない組織ができあがってしまう。結果、原点回帰でしたね。今は向かう方向が定まっているので、そこに向かって忠実に進んでいくだけで、全く迷いがないです。