AXYの齋藤正太さんが、渋谷のメンズカットで圧倒的な支持を集めるワケ
上から押さえつけるのではなく、個を伸ばすサロンをつくりたい
次の展開を考える上で重要なのは、スタッフ育成です。イメージしているのは「ティール組織」。誰かがリーダーとしてサロンを引っ張るのではなく、一人ひとりがセルフブランディングして、リーダーシップを発揮するサロンです。なので、後輩スタッフたちのデビューを見越して、数年後のトレンドと、後輩の好きな技術やスタイルをミックスし、それを求めるお客さまをガッチリとキャッチできるようにサポートしていきたい。スタッフ一人ひとりのバックグラウンドを理解し、表情やリアクションを見ながら教育していきたいと思っています。
この記事を読む方には、転職を検討している人も多いと思います。僕は転職をしたことで、目の前に広がる世界が何百倍にも広がりました。一つのサロンに勤めるのは悪いことではないけれど、注意しないとどんどん見える世界が狭くなってしまうこともあります。新しい環境に飛び込むことは勇気が必要です。けれど、新しい環境で意味のある頑張りを続けていれば、必ず誰かがそのことに気づいてくれます。
だから、もし今、将来について悩んでいる人がいたら、立ち止まって考える時間をとってほしいです。そして、紙と鉛筆を用意して、今の環境にいる場合、新しい環境に移った場合のそれぞれのメリット・デメリットを箇条書きすることを勧めます。頭の中で悩むよりも、考えていることを可視化したほうが思考もまとまるからです。ぜひ、未来の自分のために、頭の中で考えていることを書き出してみてください。
- プロフィール
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AXY渋谷店/店長&トップスタイリスト/齋藤 正太(サイトウ ショウタ)
長野県出身。埼玉県理容美容専門学校卒業。専門学校時代から雑誌のストリートスナップなどに登場。モデルとしても活躍。その後、有名メンズサロンに入社し、スタイリストになったのちに、新しい環境で0から1を生み出す経験を積み重ねていきたいという想いから、AXY渋谷店へ転職。1年間で、AXY渋谷店の売上利益を10倍以上に伸ばす。2019年4月から店長に就任。「個を伸ばす」ことをコンセプトに、スタッフ育成にも注力している。
(取材・文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)