AXYの齋藤正太さんが、渋谷のメンズカットで圧倒的な支持を集めるワケ
メンズビューティーの盛り上がりを予想し、有名メンズサロンに入社
専門学校卒業後は、メンズスタイルに定評がある有名メンズサロンに入社。僕は美容師として、コミュニティを展開していく上で大切なのは信頼関係だと思っています。信頼の裏付けになるのは、技術や人間性。そこを高めていくためには、やはり高い技術を身につけられる環境に身を置くべきだと思っていました。メンズに強いサロンを選んだのは、メンズビューティーの時代がやってくる予感があったから。その当時、メンズでカッコいいスタイルを提案しているサロンはそれほど多くなかったので、自分たちでトレンドを生み出せるんじゃないかという期待もありました。事実、ここ数年でメンズビューティーが盛り上ってきているので、ちょうどいいタイミングの入社だったと思っています。
比較的順調にステップアップし、スタイリストにもなって、売上も安定していました。その一方で危機感もありました。もともと僕は０から１を生み出すことを考えることが好きなのですが、安定した環境にいると、その環境に甘えてしまうと感じたんです。僕は壁にぶつかりながら、その都度、うまくいかない理由をチェックし、改善して、結果に結びつけることのほうが好きなので、イチからサロンづくりに携われる環境に興味を持つように。僕がAXY渋谷店に誘われたのは、ちょうどそんな時期だったんです。
競合が少ないけれどニーズがあるヘアスタイルに、リソースを集中投下
AXY渋谷店に入ってから、まず僕が手掛けたのはメンズのブランディングです。当時、渋谷でメンズに強いサロンが少なく、ましてや僕の得意なメンズのミディアムやロングを打ち出しているところはほぼありませんでした。その手薄な部分を求めるお客さまをガッチリつかむために、ウェーブやツイスト、スパイラルのパーマスタイルを推すことに。それがヒットして、ホットペッパーの人気ランキングに出ることができたんです。Instagramでも同様に、メンズの人気スタイルが常に上位に掲載されるようにして、集客に役立てました。つまり、「ニーズはあるけれど、供給が足りていないスタイル」を提供することで、一気にAXY渋谷店の認知度を向上させることができたんです。
料金についても考え方は同じです。メンズの有名店は、大体カット6000円から7000円くらいだと思います。これだとお金がない学生さんには厳しい。一方で、カジュアルなサロンの場合は3000円くらいのところもありますが、こちらはどうしてもたくさんのお客さまをこなす必要があるから、接客の密度が下がってしまうと思います。だから僕は、その間をとって4860円に設定しました。5000円より安いから、お客さまの精神的なハードルを下げられますし、こちらも時間に追われることなく丁寧な接客をすることができます。特に僕の場合、パーマの割合が多いから単価も維持できるというわけです。
おかげさまで、今は1日20人くらい施術していますが、かなり先まで予約が埋まっている状態。休日も仕事に充てていますが、美容師の仕事が好きなので、忙しい毎日を楽しんでいます。
YouTuberや芸能関係のお客さまも増えています。撮影をきっかけに意気投合して、お客さまになってくださり、そこからの紹介で広がってきました。高校時代から村づくりをイメージしていましたが、村人は想像していた以上に個性豊かな顔ぶれに。このほか、渋谷にはGoogleやサイバーエージェントなどで働くおしゃれなビジネスマンがたくさんいます。そうした人たちに支持されるスタイル発信をすることで、顧客を増やしていきたいですね。
