デビュー後1ヶ月で副店長になったのは、全部知った上で、挑戦したいから。−ALBUM金内 柊真のデビュー秘話【後編】
アシスタント時代から圧倒的な注目度で、書籍まで出版したALBUMの金内 柊真(かねうち とうま)さん。
次世代ルーキーとして期待を集め、2019年はデビューに向けてテストに挑みます。
しかし、3度の不合格を経て、4度目にしての合格。おおよそ8ヶ月かけてデビューを掴み取りました。元芸能人としてのイメージが先行しがちな金内さんの美容師になるための情熱についてインタビュー。
後編はデビュー後の心境の変化や、副店長大抜擢の裏側について聞きました。
試練を乗り越えて念願のデビュー。今は100万倍楽しい!!!!!
―2019年11月にスタイリストデビューしていかがですか?
とにかく毎日が楽しいです!
アシスタント時代と比べると100万倍楽しい!
―SNSの表情とか見てると、アシスタント時代より楽しそうというのが伝わってきます。
アシスタント時代って人生のたかだか2〜3年なのに、暗くて冷たいトンネルを歩いているような感覚で何をしていても楽しくないし、いつスタイリストになれるのか検討もつかない時期なんです。
辛いことも気持ち次第で前向きに捉えられるタイプではあるんですが、それでも辞めたくなるときもありました。
―前編で、試験中はメンタルぐずぐずとおっしゃっていましたが。
そのときは正直、悔しすぎて辞めたいってチラッと思いましたが、でも辞めるなら“先輩に一泡吹かせてから”って思ったんです。
実際にスタイリストになって思ったのは、アシスタント時代ってゴマ粒くらい小さな悩みでも、暗闇にいるからすっごく大きく感じてしまうんです。
でもデビューしてこんなに仕事が楽しいなんて…。本当に乗り越える価値があると思いました。
僕のところに、アシスタントさんや、デビュー間近の美容師さんが切りに来てくれるんですが、やっぱり不安を抱えている人が多いんです。
あまり美容師さん向けの発信をしていないけど、たまに辛い気持ちを抱えた同じ境遇の美容師さんに、「辞めないで! 乗り越えた先に楽しいことがいっぱい待ってるよ!」 と伝えていきたいと思っています。
―お客さまに対してはどんなスタイリストになりたいと思っていますか?
僕のSNSや美容師をしている姿を通じて、おしゃれに興味を持ってもらいたいです。
今、一番神経を使っているのは、新規のお客さま。
アシスタント時代は、楽しく話せればOK! みたいなノリもありましたが、スタイリストになってからは、目の前の人のパーソナリティや、職業、ファッションの雰囲気に合わせた提案をしないといけない。瞬時に理解をするのが美容師の仕事だから、素早く察知することに頭を使っています。
―さっきカットシーンの撮影で髪を触れられたとき、優しいタッチで驚きました。お客さまに対してもそうなんですか?
え〜あんまり意識したことなかったなぁ(笑)。
でもアシスタント時代から、髪の毛を乾かすときは揺らさないようにしていたし、髪の毛を雑に扱う美容師さんって嫌じゃないですか。
僕にとっては当たり前のことだったので、本当に意識していないですね(笑)。
―アシスタントからスタイリストになって、先輩と話す内容が変わったなんてことはあるんですか?
スタイリストになって“数字の話”をするようになりました。
客層や、店舗の話なんかもよく話題に上がります。美容師同士の話が多くなりましたね。
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