「小手先のセルフブランディングには意味がない」木村直人(air/LOVEST)スペシャルインタビュー
自分自身で面白いと思えることをやり続ければいいだけ。
「美容業界からみると、自由な発言をしている風に思われるのは、僕自身の興味が美容業界ではない文壇の人達とか、ブロガーとかそういう人達に向いているのも一つの要因かもしれませんね。
山本一郎さんのtwitterとかブログの投稿は、日々チェックしていますし…。他にも思想家の東浩紀さんとか、堀江貴文さんとか、LINEの田端信太郎さんとか。そういう人達に影響を受けている部分は多分にあります。
他にもtwitterの企業アカウントにも関わらず、個人の裁量で自由に発言しているところとか、面白いと思いますね。
この間も、キングジムのアカウントの人とか、SHARPのアカウントの人からソーシャルメディア投稿のスキルを盗みたいと思って、「中の人にお会いしたい」って呟いたら、「カット希望」との返事が来て、実際に足を運んでくれましたからね(笑)。気になることや面白いと思えることを発言していると、会ったことなくても繋がりを持てる可能性があるのがWEBの醍醐味だなと思いますね。(そのやりとりはこちらから)」
-そもそも木村さんが、WEBメディアやツール、その中で台頭する人達に興味が向いていった理由ってありますか?
「有名な冒険家の言葉じゃないですけど、目の前にそれがあったからって言うほかないですね(笑)。時代が進んで、テクノロジーが進化して、いろんな表現する場やツールがあるから、それを嗜んでおいたほうがいいなと思ったからです。ガラケーの頃からブログも書いていましたし、そういう表現の場が好きなのかもしれませんね」
-木村さんが思う美容師の理想的な姿とは何だと思いますか?
「う〜ん、知らん(笑)。…と言ってしまったら元も子もないですけど、自分のやりたいようにトライ&エラーを繰り返せばいいだけだと思います。この記事を読んだからWEBでセルフブランディング始めようみたいに思わなくていいし。
自分の中に確固たる軸がない人は、業界の常識やメディアが作り上げた風潮に惑わされて、『右にならえ』で人の真似をしたり、逆に人のやることを批判したりしてしまう。
そうではなくて、きちんと自分自身と向き合って、その結果転職したければ転職すればいいし、サロンで頑張りたい人はそこで頑張ればいい。極端な話、脱税とか法に触れなければ『基本的になにしても自由だ』っていうことは認識しておいたほうがいいのかなと思います」
-では、木村さん自身の将来の展望は?
「僕は、『自分に正直に生きて、後悔はしたくない』っていうのが根幹にあるので、シンプルに『自分の周りの人、例えば今であれば、airで働いている社員や家族が幸せであるだけの自分の実力があればいい』というだけですね。そのために日々考えているし、行動するだけです。
自分自身が正しいと思えることをもっと突き詰めて考えて、それを体現していくことが本当の意味でのセルフブランディングではないかなと思いますね」
(取材/文 QJナビ編集部 撮影/Ryosuke Iwamoto)
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