自分の売りを探し、人が避けているジャンルを選んだら道が開けた

時代の変化によって集客ツールが雑誌からネットへと変わり、ブログ、集客サイト、SNSと形が進化していきました。「負けたくない」という気持ちがあったので、そういうものにも積極的に挑戦してきましたね。いま主流になっている集客サイトも、最初の頃はみんな活用しきれていなくて、先輩のなかには首をかしげる人もいました。でも僕はロングに特化した写真をコツコツ撮影して掲載していました。

そしたらデビュー年の年末頃に、僕のスタイル写真がロング部門でランキング1位になったんです。当時の売上は月150万ほどでしたけど、そこからお客さまがどんどん来るようになって。同時期に、僕以外にも2人のスタッフが違うジャンルでランキングトップになったので、お店にはお客さまが殺到。それで他のスタッフにも火がつき、みんなが集客サイトを利用するようになったんですよ。

月売上300万までは、わりとトントン拍子に伸びました。でも、そこから伸び悩んでしまって。当時、その上のトップスタイリストになるにはさらに上の売上を達成しないといけなくて。そこを超えられず悩みましたね。数字をキープしていることを評価してくれるスタッフもいましたが、僕はトップスタイリストを目指していたので、どうしたらいいんだろうと常に考えていました。結果を出している人は、誰もやっていないジャンルのデザインでアプローチしているなと思ったので、みんなが手をつけていないものを探していたんですね。来店周期が伸びるリスクはありますけど、僕は”黒髪“のデザインを打ち出すことにしました。

すると黒髪と前髪を求めるお客さまが結構来てくれたんですよ。黒髪の場合、前髪の長さで印象が大きく変わるので、提案が難しいんです。ビフォーアフターの動画をインスタで発信していく中で、他のサロンのカウンセリング動画をいろいろ見ていたら、若くて可愛いモデルさんばかりだと気づいたんですね。その一方で僕のお客さまは年齢もだんだん上がってきて「前髪を作りたいけど薄毛だし…」みたいな悩みを抱えている人もいて。だったら、そういう大人層のヘア提案を動画にしたら面白いんじゃないかなと、ふと思って。でも、何かを強みにしないと来店時のカウンセリングに時間がかかってしまうので、ショートもロングも来てくれる”前髪“を全面的に出してみようと決めました。

＞お悩みカウンセリング動画がインスタでバズり、売上600万に急伸