人気サロンの採用担当者が語る採用のポイント「Violet」編
就職を目指す美容学生や転職者に向けて、人気サロンの採用担当者が採用のポイントを語るシリーズ。技術試験でのワインディングの完成度で技術を身につけるセンスを判断すると語られた「ABBEY」編に続き、今回は「Violet」の採用を担当する、藤橋孝(ふじはし たかし)さんに直撃します。
チャンスをつかむための自己アピールができるか
-新卒者に対しては、選考時にどのようなポイントを重視していますか?
・笑顔、元気、素直さ
新卒の場合は、まずはフロアの雰囲気作りやお客さまに対する声かけが仕事になるのでまずは笑顔があって元気なこと。あとは指示を素直に受け止めてくれる素直さ。この3つは基本的な要素として欲しいですね。
・チャンスをつかむためのアピールができるか
青山、原宿というトレンドの中心地にあるサロンでは、入社後もチャンスをものにできるかどうかが美容師の成長のカギになってきます。ですので、その第一歩目として、多くの応募者の中から入社のチャンスをつかめるかどうか。そこを見極める判断材料として、自己アピール力に注目しています。
Violetにはヘアメイク希望の学生が多く応募してくるのですが、ただやりたいだけではなく、そのためにこれまで何をやってきたか、今何をしているか、そして入社後にしたいことを具体的に言えることが大事だと思います。
・想いと行動がつながっているか
サロンワーク審査の前に、美容学校で習ってきたことや自ら学んだことのなかから「本人が一番自信を持てる技術」を見せてもらう時間を設けています。モデルさんを連れてきてヘアメイクをしてもいいし、カットしてもいい。なぜ自信があるのかという想いや、好きなものに対してどれだけ追求して頑張ったかを見たいと思っています。上達するために「◯◯の勉強をしてきた」「◯◯の検定を取りました」と想いと行動がつながっている人は、入社後、美容師として売れるための動きもスムーズにできると思います。
-中途の応募者に対しては、選考時にどのようなポイントを重視していますか?
・一から取り組む覚悟
今まで培ってきた技術や経験があると思いますが、中途で入社した場合は技術を見た上でもう一度勉強し直さなければならないことがあります。また、先に働いている自分より年下のスタッフが先輩になるので、それも踏まえて一から取り組む覚悟があるかを見ています。
「自分をどう印象に残すか」まで考えられている子は好印象
-採用担当者として思わず好印象を抱くポイントについて教えてください。
・印象を残す気概が感じられること
1次面接はグループで行うので、その中で「審査員に印象を残すぞ」という気概が感じられると印象に残ります。必ずしも同じことをすればいいわけではありませんが、過去には歌ったり踊ったり、楽器を演奏する子もいて、その場でそれができる度胸は印象に残りました。
・「考えてきたな」と感じさせてくれる受け答え
学生はいろんなサロンで面接を何度も受ける方もいると思いますが、「どのサロンでも同じような答えをしているんだろうな」というのは審査員に伝わってしまいます。Violetに入社するためには審査員にどんなアピールをしたらいいか、サロンを知った上で自分は何をしたいかが発表できると、こちらも「きちんと考えてきたな」と感じられます。
最近だと自己PRの時間で「作品撮りを見てください」という子が多いのですが、それもただなんとなく作ってきた作品なのか、「私は自分の好きなアレンジをもっと勉強したくて、アレンジだけの作品撮りで本日はブックを持ってきました」と筋道立てて見せてくれるのか。同じような作品撮りのブックを持ってくる子が多いなかで、どれだけ自分の作品を印象に残せるかまで考えている子は好印象です。そういう人は、実際に仕事をするなかでも自分で考えることができると思います。
-採用された方に共通している点はありますか?
・それぞれ突出したところがある
Violetには平均点の子はあまりいなくて、みんな何かしら突出したものがあります。例えば、Violetは女子スタッフが多いのですが、女の子の集団の中でもひるまずに意見を言って、みんなをまとめようとリーダーシップを取る男気あふれる男の子。
それから、相手の性格に合わせて上手にコミュニケーションが取れる女子スタッフもいます。その子の場合は、面接前から毎月来店していて、そのころから周囲に自分を上手くアピールしていましたね。