人気サロンの採用担当者が語る採用のポイント「apish」編
我が強い=協調性に欠けると判断する
-採用審査の段階で「これはちょっと…」とマイナスな印象を抱いてしまうポイントについて教えてください。
我が強すぎるとマイナスなイメージを抱いてしまいます。例えば新卒の応募者には「白のコップを、先輩が『黒いコップ』と言ったらなんと答える?」という質問を毎年必ずしているのですが、それは「白です」と言い切るより前に、
「自分には白にしか見えないのですが、黒に見えるよう に努力します」
と、まずは先輩の意見を受け入れられるかどうかを見るためなんですね。美容師の仕事は連帯感を持って行うものであって、「白」と言って譲らないような我の強さを持っているとチームのバランスも崩れてしまうし、その子自身も活きてこなくなってしまうんです。だから我が強い=協調性に欠けると判断してしまいます。
-早期退職された方に共通している点はありますか?
新卒の場合は採用審査に力を入れており、基本ミスマッチが原因で辞める子はいないので、手荒れなどの体へのダメージや両親の体調の都合など仕方なく辞めなければならないというパターンが一番多いですね。
それから中途で採用する子も元々何年もサロンに通っていた子や、過去に一度審査に落ちた経験を持つ子が多いので、そのハートの強さから基本的には辞めないのですが、「人手が足りないから」ときちんとマッチングができていないまま入社させてしまった子に関してはやっぱり退職が早かったですね。
決め手はスタッフ自身がどちらとより働きたいと思えるか
-採用残り枠1名に対して最終候補者が2名。最終的に何が採用の決め手になりますか?
最終的にはスタッフを含めて多数決で決めるのですが、決め手になるのはスタッフ自身がどちらとより働きたいと思えるかですね。apishでは採用審査にはスタッフ全員が関わっていますし、入社後に一緒に働くのは彼ら自身なので、僕だけがいいと思ってもスタッフの子たちが「ちょっと合わないです」と言うのなら採用はしません。お店の雰囲気を左右することなので、スタッフの声を尊重して決めているんです。
多数決で決めるのは本当に時間がかかりますが、過去には入社するまでに各店舗に行って全店舗の店長に髪を切ってもらっていた候補者の子もいて、そういう子はやっぱり各店長の印象に残っていましたね。多数決の場で「やっぱりあの子はよかった」と各店長が後押ししてくれたりするんですよ。ちゃんと考えている子だなと思いましたね(笑)。