「10年前新卒だった僕・私へ」 Vol.2 ANTI CHO
3月といえば卒業シーズン。そして新たなステージへ向けて、希望に胸膨らませている学生も多い時期。現在活躍されている美容師の皆さまも、お客さまや新卒の学生と話していると、ほんのり甘酸っぱい新卒の頃の記憶がよみがえる人も多いのでは?
そこで、現在美容師歴10周年の美容師さんに10年間を振り返ってもらい、10年前の自分へ手紙を書いていただきました。
第二回目はANTIのCHOさん。
- プロフィール
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ANTI CHO(松本智之)
日本美容専門学校卒業後、ANTIへ入社。BOSS小松のメインアシスタントを経てスタイリストデビュー。サロンワークを中心に一般誌等の撮影、タレントのヘアカット、人事担当など精力的に活動する。マニアックな知識と様々なカルチャーを生かし、ANTI WORLDを発信するアンテナ的存在
まずは新卒時代の3つのQ&Aにお答えいただきました。
Q1.新卒時代に一番やってしまった失敗体験とその乗り越え方
先輩のお客さまからクレームをもらってしまい、担当スタイリストに大説教をもらい思わず泣いてしまいました。
先輩の説教の中にも今後の課題や期待してくれているところや、さまざまなアドバイスが含まれており、指導の中にも愛があることに助けられました。
Q2.新卒時代に体験した、一番うれしかったこと
憧れでファンだったスポーツ選手から指名をもらい、とてもよくしていただいたことです。
Q3.新卒時代に想像していた10年後の自分になれていますか?
自分が想像(予定)していた仕事内容には今一歩届いていません。
アシスタント時代にさまざまな経験をさせてもらった分、周りの同世代美容師よりデビューが遅れたので早く追いつきたい。
今後はANTIのスタイリストとしてデザインをはじめとしたANTI WORLDを発信させ、美容業界に名前が広まるよう、コンテストなどにも積極的に挑戦しようと思います。
10年前の僕へ。
どうも、30歳になった君です。
色んなことにことに興味があって手を出していた君も
中学生の時からの夢だった美容師になるという
事だけはしっかりと叶えて一度も辞める事なく
憧れのサロンでしっかり働いているよ。
入社後、2日連続遅刻して信用を無くして
以来、遅刻はしなくなる。意外としっかり反省
するタイプみたいだよ、君は。
そして、一年目にして憧れの小松さんのアシスタント
になる。3~4時間連続でシャンプーする日々を
こなし、頭皮はカラーでしみるくせに手荒れは一切しない
手に恵まれた結果、後のシャンプー大会で
優勝するくらいシャンプーが上手くなる。
小松さんのアシスタントに定着した君は、国内外の
セミナーに帯同し、ヘア、メイク、カメラを間近で学ぶ。
ベストセラーになるスタイリング剤の開発にも携わるなど
休みなく充実したアシスタント生活を送る。ただし、
スタイリストチェック前に、プレッシャーから来るストレスで
気管に穴があき入院することになるので
程良く息抜きはしてほしい。美容師フットサル大会
で調子に乗りぎっくり腰になることはここだけの話だ。
そんな君も、10年経ちANTIのスタイリスト、人事
担当として美容学生に美容師の楽しさを語り、
大きなヘアショーの舞台に立ち、日々の撮影や
サトンワークを素敵な先輩、後輩に支えられ
充実した美容師ライフを送っているよ。
学生時代に自分のやりたい事、なりたい美容師像、
憧れの先輩がいる事を一生懸命考えて調べて
見つけ、ANTIに出会い美容師をスタートする。
その時の君に僕は今も感謝しています。
ありがとう。
ANTI Stylist CHO(松本智之)
(取材・文・撮影/高橋 優璃)