王道「外国人風スタイル」のなかで、自分の色を表現する。LOAVE yokoさんが、悩んで見つけた新しい道 ―天職WOMAN―
すっかり定着した「外国人風スタイル」の中で、やわらかい質感や色味のトータルのバランスで、新しさとセンスが光るヘアを生み出し続けている、LOAVE(ローブ)のyokoさん。若手の美容師さんたちからも気になる人としてしばしばお名前が上がる、注目の美容師さんです。
そんなyokoさんですが、節目である30歳の前後にはキャリアやブランディングで悩んだ時期があったといいます。順風満帆に見える裏側の、等身大の想いを話していただいた必読のインタビューです。
美しいカラーだけでなく、スタイルとしての完成度を上げるカットがあってこそ
LOAVEには、オープニングメンバーとして参加しています。もともと、新卒で半年ほど神奈川エリアのサロンで働いていたのですが、「やっぱり美容師をするなら表参道で働きたい!」という想いがあり、それこそ、リクエストQJを見てLOAVEに応募したんです。
一から美容室の立ち上げに参加するのはもちろん初めてだったので、そのときの先輩がたの姿は鮮明に覚えていますね。みんなが一つの方向に向かって進んでいくその様が素敵で、「こうやって一つのサロンが出来上がっていくんだな」とずっと背中を見ていました。それを間近で体験できたのは、今でも私の大きな財産です。
デビューしたのは5年目の頃。当時の集客は、クーポンサイトとInstagramが半々くらいでした。LOAVEは作品撮りに力を入れているサロンなので、私もまだまだ未熟ながらも作品撮りをしながら集客をしていましたね。SNSがそこまで台頭していなかったので、モデルハントをして来店してもらい、そこからモデルさんと一緒に成長して、デビューしたらお客さまになってもらう……という昔ながらのスタイルでやっていました。
作り込みすぎないラフなスタイルが好きなので、デビュー当時に打ち出していたスタイルに、今と大きな違いはないと思います。その中でナチュラルにふれたりモードにふれたりという幅はありましたね。
幸いなことに、自分の作りたいスタイルとお客さまから求められるスタイルのギャップはあまり感じたことはなく、そのとき自分が“かわいい”と思うものを提案してこれたと思っています。
変化があったことで言うと、コロナ禍の間にInstagramを見ていただける機会が増えたこと。そこからグッと集客を伸ばすことができましたね。私は、ベージュ系のカラーが得意なのですが、ヘアカラーを打ち出している美容師さんってすごく多いですよね。その中で埋もれないためには、やっぱりヘアだけでなくスタイル全体としてのクオリティが大事だと考えています。いくらカラーがきれいでも、カットが決まっていなかったら目にも留まりにくいですし、自分の世界観を表現するためのモデルさん選びや、ファッションも大切にしています。その点では、アシスタントの頃から長い間作品撮りを続ける環境にいたことは大きなアドバンテージだったかもしれません。
>キャリアやブランディングで悩んだ30歳前後、yokoさんが進むと決めた方向性とは?