カットの匠・kazu初登場!理容師から転身、地域密着型サロンでJHAに挑む。高円寺『SYUK』が掲げる”生涯パートナーサロン”計画
都内沿線の地域密着型サロンに在籍しながら、業界最高峰のアワードJHAで準グランプリ受賞(2020年)、KAMICHARISMA4年連続受賞(2020〜2023年)など、異例の活躍を続けてきたkazu(カズ)さん。そんなkazuさんは、実は理容師から美容師へ転身したというキャリアチェンジ組の一人。カット講師として、セミナーや美容学校など外部の教育活動にも注力する一方で、昨年12月には高円寺(東京都杉並区)に自身のサロン『SYUK(シュク)』をオープン。リクエストQJ初登場となるkazuさんに、独立に至るまでの想いや、ヘアコンテストに奮闘したエピソードなど伺いました。
都内の理容室名店で修行を積み、日本屈指の有名店へ
——kazuさんは仙台の美容学校の理容科を卒業されて上京ということで、最初は理容師からスタートされたんですよね。
そうなんです。学生時代にワインディングで学校2位を獲得したときに、先生から東京の理容室への就職をすすめられたんですね。世界大会で全部門優勝されているような方が経営する名門理容室だったんですが、そこに運良く内定をいただくことができて上京しました。寮生活だったんですけど、とにかく厳しい環境でしたね。学生時代もかなり練習しましたが、それとは比べものにならないくらい。全国から集まった同期が8人いて、みんな鬼のように練習するので、僕も負けないようにやってました。そこで3年間、修行僧みたいな暮らしをしながらカット、パーマ、ブリーチカラーに至るまで全ての技術を習得して、スタイリストデビューしました。練習は大変でしたけど、そこの理容師は本当にみんな上手かったですね。
——そこから美容師に転身されたんですよね。転職先が誰もが知るような超有名サロンだったので、驚きました。アシスタント採用だったとか?
はい。23歳で、シャンプーから全てリスタートしました。そこは前職とは違う厳しさがありましたね。社会の礼儀や気遣いなども学ばせていただいて。それまでは技術さえ上手ければ上にいけると思っていたんですが、そうじゃないということもわかりました。デザインセンスや外見磨きも含むセルフブランディングだったり、売れるためにはいろんなものが必要なことに気づいて、そこから意識が変わりました。
撮影の現場や「東京ガールズコレクション」などにも参加させていただき、美容師がどういう役割でそこに携わって、どんなショーができあがるのか、代表がどのようなモチベーションでそこに向かっているのかなど、バックヤードを見れたことはすごくいい経験でしたね。サロン主催のヘアショーも、50席のサロンで鬼のように忙しいサロンワークも体感させていただいて。1時間に6人カットして、時間ぴったりで終わらせる先輩方のスピード感は、本当に凄かったです。