弱冠27歳の『シザーズリーグ』シード美容師! サスーンで磨いた“本物”のカットを武器に躍動する、beepヤマグチヒロムさんって何者!?
サスーンアカデミーを主席卒業、各コンテスト入賞、20代にして店長を任され、YouTubeで復活した伝説の番組『シザーズリーグ』にはシードとして出場……とその経歴だけでも話題に事欠かないbeepのヤマグチヒロムさん。27歳とは思えない華々しい経歴をお持ちですが、一体どのような美容師さんなのでしょうか?
実際にお話を聞いてみると、驚くほど地に足の着いた美容師像があきらかになりました。そんなヤマグチさんに、これまでのストーリーや仕事への想い、今後の展望などについて伺った必読のインタビューです。
新卒入社したサロンを1年で辞めてのサスーン留学、動機は“箔が付くから”!?
もともと何かを生み出すことが好きだったので、進路を選ぶときに建築系か美容師かで迷ったんです。その結果、自分には建築の道に進むほどの頭がないなと判断したので「じゃあ美容師になるか」くらいの軽い気持ちで選びました(笑)。世間では、美容師は一般的な進路ではないのかもしれませんが、両親が美容師だった僕にとっては自然に浮かぶ選択肢の一つだったんですよね。いざなってみたら、自分にはすごく合っていました。
新卒で都内の有名サロンに就職したのですが、僕にはそこでキャリアアップしていく美容師像が描けなかったんです。アシスタントとして働きながら、スタイリストになったら辞めようか…と考えていたのですが、ちょうどそのタイミングでいつか行きたいと思っていた留学の話を知り合い伝てにもらって。「じゃあ今行こう」と思い立って1年ほどで退職して、ロンドンのサスーンアカデミーに半年間留学しました。
なぜその道を選んだのかというと、サスーンアカデミーへ留学すれば箔が付くかな、という下心があったから(笑)。僕には「美容師さんたちに知ってもらえる美容師になりたい」という目標があって、将来的にはセミナー講師をたくさんやっていきたいんですよ。そのためにも、やっぱり肩書きはあるに越したことはないですからね。
高校生のときに海外留学をした経験があったので、語学も多少できますし、ロンドンでの生活自体はあまり大変なこともなく過ごすことができました。
ただ、1回だけ事件がありましたね。僕は休日にパリに遊びに行くのが好きで何度か行っていたのですが、一度イギリスに帰るときに必要な書類を持たずに出国してしまったことがあって。当時のイギリスは入国審査がすごく厳しくて、帰りの電車で「その書類がないなら通せない」と引き留められ、4時間ほど検査場で待機する羽目に。そのときは、もうロンドンに帰れないんじゃないかとかなり肝が冷えました。
それ以外は順調な毎日で、サスーンでのプログラムは首席で卒業することができました。