「美容師人生の絶頂期」をどう迎えるかは、20代にかかっている。 〜レジェンドが語る「成長する20代美容師がやるべき5つのこと」〜 第2回 DaB 八木岡聡
20代は美容師として、社会人として花開く土台を作る時期。長く、自分の思う美容師を続けるためには20代のうちにやっておくべきことがあるはず…!
そこで美容業界のレジェンドと呼ばれる方々に、「これをやったから今の自分がある」「今の時代の20代だからこそやるべきこと」など、今後の美容師人生を豊かにするためのヒントを語っていただきました。
第2回目である今回は、都内屈指のデザイン集団DaBの代表・八木岡聡さん。美容業界の枠組みを超え、デザインに向き合ってきた八木岡さんが、20代に伝えたいメッセージをご紹介します。美容師としての絶頂期を最高の状態で迎えたい方、必見です。
1つ目:好奇心を持ちさまざまな体験をせよ!それがデザインの引き出しになる
いつの時代も、「20代のうちに鍛えておくべきこと」の本質は変わらないと僕は思っています。
どんな職業でも、今の自分が人生で最高と思えるような「絶頂期」を迎える時期があるものです。アスリートにたとえると、プロ野球選手は速球を投げるのなら20代後半くらいが一番かもしれない。30代からは技巧派になったり、プレースタイルが変化したりしていきます。フィギュアスケートでは、回転ジャンプをよく飛べるのは10代、20代は技術や表現力が磨かれていきます。いずれにせよアスリートの人たちのピークは、美容師と比べると短いかもしれません。
美容師の場合は30代から40代くらいが絶頂期なのかなと思います。どんな絶頂期が訪れるのかは、20代をどう過ごしたかによって決まります。有意義な20代を過ごすために大事なのは、まず「好奇心を持つこと」です。
僕も10代のころから好奇心旺盛な人間で海外に行ったりしていましたが、好奇心を持ってアクションするからこそ、クリエイティブな要素を高めることができました。好奇心があるからこそ、自分のスキルを上げるためのヒト・モノ・コトに出会えるし、興味を持ったことに向かうエネルギーが湧いてくるものです。あなたの好奇心に忠実に従ってほしいし、その中で感動体験をたくさんしてほしい。それが、記憶として刻まれて、クリエイションの引き出しを増やしてくれます。
ただぼんやりと経験したり、学んだりしているだけでは、なかなか力が身につかないものです。好奇心があるから、モチベーションになって創造する力がどんどん湧いてくる。そして、それが未来の自分を創造することにつながるんです。
今20代のみなさんにはぜひ、記憶に残る生き方をしてほしい。たとえば、1日の食事が3回あるけれど、1年で記憶に残る食事は何回くらいありましたか? 誰とどこで何を食べたかまで言える食事は、それだけ相手のことが好きだったり、シチュエーションや味が良かったりしたからだと思います。そういう記憶に残る体験が、クリエイティブな仕事をする上で大事なんです。
>2つ目:目の前のことに一生懸命になれ!その積み重ねが輝かしい30代をつくる