Z世代のスター発掘! SNSの時代にあえて繋がりは自らの足で稼ぐ! L.O.G OMOTESANDO 村木 里帆(むらき りほ)さんのセルフブランディングとは
SNSでの競争がどんどん激しくなっている近年。デジタルネイティブ世代の若手美容師たちは、どんな武器を持って激しい競争の中を勝ち抜いているのでしょうか?
今回は、L.O.G OMOTESANDOで店長を務める村木 里帆(むらき りほ)さんが登場。タレントやYouTuberなど著名人のお客さまを多数担当している村木さん。その繋がりも含めて、集客の方法は意外にもアナログ。自らの足で稼いだ(!?)ものでした。
SNSの時代を生きるZ世代の方にも、ぜひ参考にしていただきたいインタビューです。
「美容師やりたくない!」頑なだった気持ちが一変した名古屋のサロンでの経験
私は名古屋出身で、東京に出てきたのは23歳のときです。すでに2年、名古屋で美容師として働いてからの上京でした。
実は私、もともと美容が好きで美容師になりたいと考えていたのではなくて。まったく興味がないどころか、美容師をやるのが嫌で嫌で……。高校の先生に薦められて進学した美容専門学校でも、私だけ国家試験に受からないんじゃないかと言われていたくらいなんです。卒業しても美容師になる気は全くなかったのですが、名古屋のあるサロンのオーナーが「一緒にやろう!」「絶対美容師が楽しいと思わせるから!」と熱心に誘ってくださって、そこまで言ってくれるなら、とそのお店で美容師をやることに決めました。
「やりたくない」と言い続けていた美容師ですが、いざそのお店で働いてみるとものすごく楽しくて、やりがいを感じるようになりました。それは、オーナーが私を誘ってくれたときの言葉通り、私が楽しいと思えるように尽力してくれたからこそだな、と今でも思っています。厳しくするだけでなく、時にはフランクに接して仲良くしてくれたりとか。なにもできなかった私を、当たり前のことが当たり前にできるように、育ててくれたんですよね。
そして、どうせ美容師をやるのならいずれは東京に出たい、という思いも抱くようになり、当時から月に1〜2回は東京に遊びに来て友達を作っていたんです。数十人友達ができたところで上京を決意し、ご縁があってL.O.Gに入社することが出来ました。表参道で働くことは一つの目標だったので、サロンが決まった時は嬉しかったですね。
睡眠時間を削り、友達を増やしたアシスタント時代。その努力がデビュー後に実った
名古屋でメンズカットまではデビューしていましたが、L.O.Gでは全てリセットして新卒同然のアシスタントからスタートしました。
アシスタント時代につらかったのは、なんといっても睡眠時間が少なかったこと! 毎日サロンワーク後にモデルさんを夜12時くらいまでやって、そのあと、朝4〜5時までいろいろなところに顔を出して友達を作っていたんですよ。多い日には一晩で5軒のお店をハシゴすることもありました。そして、朝は7時にサロンに出向き練習していたので、睡眠時間は1日1〜2時間ほど。3日間寝ていない状態のこともあり、それがつらかったですね。でも、人と同じことをやっていても埋もれてしまうと考えていたので、朝練も他のスタッフより早く行ってやっていました。
なぜこんなことをしていたかというと、私はモデルハントがあまり好きではなくて。モデルとしてお店に呼ぶのではなく、友達になることで私という人間に関心を持ってもらった人にお店に来てほしかったんです。もちろん、デビュー後に友達になった人たちがお客さまとして来てくれたら…という希望もうっすらありましたが、当時はそこまで考えていなかったようにも思います。
今通っていただいている著名人の方も、そうしてできた繋がりで来店してくださっている方ばかりです。私はSNSで何かがバズったわけでもないので、今こうしてたくさんのお客さまに来ていただいているのは、友達がたくさんいるから。嘘みたいな話ですが、本当にただそれだけなんです。
SNSは、簡単に繋がりができる分、関係性も希薄になりがちだと思います。あと私、黙っていると女性にあまり好かれるタイプではなくて……(笑)。友達や繋がりを作るには、自分からいろいろなところに出向いて直接話をした方が、ちゃんと仲良くなれるんですよね。
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