【3大アート系アレンジャー】どこまでやっちゃう? 卒業式や成人式に求められる記念日ヘアアレンジ最前線! MOTAI×ワタロー×朝日美月祈
一生に一度の記念日である卒業式や成人式。ファッション系・美容系の学生たちなら、なおさらその特別な日を自分らしい装いで出席することを熱望するはず。そこで来たる卒業式シーズンに向けて、学生たちの要望を叶えながら個性的アレンジを提供する3人アート系アレンジャーが集合! モタイ(sai)さん、ワタローさん(CODE+LIM)、ミツキさん(jurk tokyo)が今年自身が担当した成人式ヘアセットの中から一押しの写真をチョイス。解説と裏話を加えて披露します。来たる3月の卒業式シーズンを前に、ヘアセットの参考にしてみてください。
MOTAIさんの成人式ヘア
それではMOTAIさんが今年の成人式で担当したヘアセットの中から、一押しアレンジを2点紹介してくれました。さっそくチェックしてみましょう。
アニメキーホルダーがいっぱい! by MOTAI
アニメグッズでゆるカワ編み込み by MOTAI
ワタロー:これすごくないですか!? 異物を付ける考え方はありますけど、キーホルダーを付ける発想はなかったですし、初めて見ました。せめて頭にフィットするような、形を変えられる物なら分かるんですけど。誰のアイデアなんですか?
モタイ:僕の場合、お客さんが「これ付けたい!」という感じなので、「付けたいものを全部持ってきて」とお願いするんです。だから、最初はものすごい量です(笑)。その中から何がアウトなのかを美容師目線で選別するんですけど、これが自分の中では戦いです。インパクトが強すぎるものは引かなきゃいけないけど、お客さんの推しは絶対外せない。サブカルやアニメとか。ギリギリ成立するのはどこかな…と模索しますね。
ミツキ:すご過ぎてびっくりです。いったいどうやって付けるんですか?
モタイ:Uピンで付けていくんですけど、曲げたりして角度をつけます。固体だったら、わりと何でもいけますね。一般的にはこのアレンジはなしでしょうけど、普段こういうことはできないので、すごく喜んでくれました。
ミツキ:2枚目もモタイさんっぽいですよね。写真を見ただけで分かります。
モタイ:これは結構難しかったです。トランプみたいなのは缶バッジです。そして編み込んでいるのは、お客さまが持参したタペストリーです。その場で裁断して編める細さにカットしました。シールとクリップも無理矢理つけてます(笑)。
ワタロー:工作ですよね。これを頭につける幸せというか、完全に自己満の世界ではありますけど、こういうカルチャー大事だと思います。美容師だったらこんな挑戦もしたいですよ。
モタイ:美容師のエゴもあるかもしれませんが、お客さまらしさを入れつつ違う世界観に変えたい、みたいな気持ちがあります。僕は毎日のサロン営業がヘアセットで終わったら最高だなと思うくらい、めちゃくちゃ好きなんですよね。表現できる幅が広がるじゃないですか。セットのオーダーが入ると、僕のほうがお客さんさんよりテンション上がっちゃうんですよ(笑)。
ワタロー:モタイさんは見たことがない世界を作ってるから、そこがアーティストだなと。そこに需要を作っているし、マジですごいですよ。
ミツキ:お客さんの要望を聞いて、それはできない!とかはないんですか?
モタイ:昔、お客さんが自宅の大事な玩具箱を持ってきて、「コレ全部つけたい」と言われたときは困りました(笑)。100個くらいのグッズがあったんですよ。できないですってあっさり断るのも悔しいですし。可能な限り期待に沿えるように尽くしますね。
ワタロー:事前カウンセリングとして、前の日に来てもらうことはありますか?
モタイ:こういうヘアセットはツイッターのDMとか、当日のお客さんが多いんですよ。来てもらって、カウンセリング込みで1時間くらいで仕上げます。事前に打ち合わせができていたら、もっと早いと思うんですけどね。やってみて「コレ絶対違うな」というときもあるので、やり直すときもありますよ。
ワタロー:ツイッターとかピンタレストで、モタイさんのヘアセットを普及してほしいです。検索しても出てこないスタイルって、誰もが作れるわけじゃないから。日本おもしれー!という発信もしてほしいな。モタイさんのお店は竹下通りにあるし、サロンコンセプトとしてはばっちりハマッてますね。
ミツキ:モタイさんは、普通のナチュラルなヘアセットもめちゃくちゃ上手なんです。私が高校生のときに初めて東京のサロンで初カラーをしてもらったのが、モタイさんだったんです。そのあとポニーテールのアレンジしてもらったんですけど、可愛いリボンをつけてくださって、めちゃくちゃテンション上がったので。
モタイ:それはありがたい!! 嬉しいです。今日は帰ってひっそり泣きます(笑)。