型にはまらないビジュアル表現。名古屋発・jurkの手がける圧巻のLOOK【’21-‘22A/W】から、クリエイティブの実践的ノウハウと考え方を感じよう。

 

各美容室が季節ごとにコンセプトを打ち出すスタイルビジュアル。最近では流行のヘアスタイルだけでなくその世界観やストーリーまでを感じるLOOKを作成する美容室が増えています。中でも特に注目を集めるビジュアルを創る注目サロンに今季のLOOKのコンセプトや撮影について直撃。’21-‘22A/Wは美容師さんから注目を集めるjurkの代表・沢井卓也さんにお話を伺います。

 


 

悪天候という逆境を見事に乗り越えた日本家屋での撮影

 


――発表された2021年A/WのLOOKが日本家屋とエッジィなスタイルが非常に目を惹くものでしたが、シチュエーションはどのように決めたのでしょうか?

撮影自体は5月にしたのですが、実は本当は屋外で撮影するつもりだったんです。それが台風の影響で雨になってしまって。それで急遽屋内のスタジオを探して撮影することにしたんです。
日本家屋とモードなファッション、エッジが立ったヘアスタイルというのは意外に思われるかもしれませんが、ハイブランドのLOOKなんかでもたまに見かける組み合わせではあるんです。いずれはこういったシチュエーションで撮れたらいいな、とは考えていました。それが天候の影響という形にはなりましたが、今回実現した形になります。

 

 

――そうだったんですね。LOOKの撮影はどれくらいの頻度でやっているのでしょうか?

jurkはアパレルも手掛けているので、S/S、A/Wのコレクションに合わせて作ることが多いです。年1〜2回くらいですかね。今回は、2021年のA/Wを目指して年明けくらいから準備はしていました。

――となると、半年以上先のトレンドを予想してスタイル作りをすることになりますよね。

はい。もちろん秋冬にどんなスタイルが流行するかは想像しながら作りますが、そのときの気分の方が優先されがちではあります。このときはペールグリーンが流行っていたのですが、秋冬もまだまだトレンドは続くだろうと考え、絶対にはずさないものが作れる人たちを集めて撮影しました。

 

 

――実際に撮影の準備はどのように進めるのでしょうか?

撮影場所とファッションは僕とアパレルのマネージャー二人で決めています。今回、僕が作ったスタイルは髪が黒と白のモデルの2種類なのですが、あとはヘアのカラーを指定して、スタッフ全員参加で進めていきます。
「こんなものを作りたい」という着想はファッションが先のことの方が多いかもしれませんね。
カメラについてはプロのフォトグラファーに依頼しています。自分で撮影するのもアリなのですが、やっぱり想像の範囲を出ないんですよ。プロが撮る方がどんなものになるのかドキドキするし、想像以上の仕上がりになります。

 

>自分たちの好きなスタイルを100%伝えられるLOOKこそ一番力を入れるべき

 

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