オーセンティックなクラシックスタイルで唯一無二の存在感を放つ宮本隼輔（みやもとしゅんすけ）さんは、MR.BROTHERS CUT CLUB原宿本店の店長を務めています。個性的なメンバーしかいないサロンで、いかにして自分の個性を磨き、光らせるに至ったのか教えていただきました。埋れたくない理美容師さん必見のインタビューです。

小学3年生で美容師になると決めてから一度もブレなかった

僕は生まれたときからモノづくりを間近で見てきたから、自分もそういう道に進むもんだと思っていました。父親は鉄を使ってオブジェをつくったりする人で、工房をのぞくと、いつも鉄を溶接したり、伸ばしたりしていました。モノづくりに没頭する姿が、とにかくカッコ良かった。ちなみに祖父も職人だし、そういう血筋なんですよ。今日はスーツを着て仕事をしていますけど、スーツを着て働くイメージが全然なかったです。当然自分も何かをつくる人になると信じ切っていました。

美容師になると決めたのは小学校3年生のとき。母親に連れられて近所の美容室に行ったんです。地元の地域密着型の店だったんですが、すごくキラキラした世界が広がっているように見えました。自分の中で完全に「これだ！」と。次の日には「将来美容師になる！」って友達に言いまくってましたね。

美容専門学校は原宿にあるベルエポック美容専門学校へ。学生時代は古着屋を巡るのが好きで、今じゃ考えられないですけどヒッピーみたいな格好とかいろいろ試していました。卒業後は埼玉の地元に戻って美容師をするのもいいかなと思っていたんです。

原宿の美容室で働くことになったきっかけは美容室での実務研修で行ったサロンでの出来事。何もできない自分が見せられるのは人間性しかないと思ってがむしゃらにやった結果、「ウチで働かない？」と誘ってもらいまして。自分という人間を認めてもらえたことがめちゃくちゃ嬉しかったし、ご縁を感じたのでそのサロンにお世話になることを決めました。

＞道を示してくれた「何か一つ武器を持て」というアドバイス