【美容師のハサミ】PEEK-A-BOOアートディレクター福井達真編/90年代レアもの〜最新まで、スパッと切れるハサミ
美容師の仕事に欠かせないツール、ハサミ。美容師で動画クリエイターのトカジショウタさんがナビゲーターとなって、美容師の目線でハサミを取材しています。今回は、第一線で活躍し続ける福井達真さん(PEEK-A-BOO)です。一流のカット哲学と共に、こだわりの仕事術に迫ります。ちなみに動画レポートの方では、福井さんによるカットの実演も収録していますので、お見逃しなく!
動画レポートはこちらから
圧巻! カット名門サロンPEEK-A-BOOのオリジナルシザー「1998」に注目
ナビゲーターのトカジさんはいつになくソワソワと落ち着きがない様子。これから取材が始まろうとする直前、その理由を聞いてみたところ、「僕が美容学校生時代、PEEK-A-BOOの美容師さんがカットを教えに来てくれていて、昔からの憧れのサロンなんです」とのこと。恐らく美容師なら誰しも興味がそそられる、福井さんのハサミに今回は注目です。
トカジ:こんにちは。今日はすごく期待しながら来たのですが、予想以上に福井さんはたくさんのハサミを持っていらっしゃることに驚きました。
福井:主に使うのは3、4本です。しかし、もともとはこの3倍以上は持っていましたよ。研いでいくとどんどん小さくなるので、最後には後輩に譲ったりして、かなりの数のハサミを手放しました。僕の場合、ハサミが少しでも切れなくなるとストレスになるんです。こまめに研いでいると、最後には半分くらいのサイズになっています。ハサミ屋さんには、こんな話をすると嫌がっちゃうんでしょうけど(苦笑)
トカジ:最新モデルだけでなく、ヴィンテージな風格のハサミもありますね。渋くて素敵です。
福井:こちらは今、手元にある一番古いハサミで、「1998」というPEEK-A-BOOの記念モデルです。ちなみに僕は1994年にPEEK-A-BOOに入社しているんですが、そのしばらく後のタイミングで発売されました。直刃のブラックシザーでブラント向きで、研ぎすぎると加工が剥がれていくという難点も。見た目もカッコいいので、あまり使わずに大事にしてきたハサミです。
トカジ:なるほど。もはやコレクションの域ですね! ところで普段使いされているハサミも見せてもらえますか?
福井:PEEK-A-BOOのPRIME(プライム)です。こちらも直刃なんですけど、刃の形状に特徴があって、刃先でふくらんで戻っているんです。ブラント向きの、逃げない刃つけになっているのでパンパンと切れます。使っていくうちに刃が細くなっていくんですが、細くなると同時に丸みをおびてきます。少し滑りやすいのでドライにも使ったりとかも。
あと同じモデルのハサミを2本持っていますが、穴が空いている方と、穴が空いていない方とで使い分けています。同じハサミで重さを変えているという訳です。当然、重いほうが振りやすいので、求めるカットに合わせて使い分けています。
>カット技術を学ぶには、道具の使い方も大事。ベーシックな姿勢を見直そう!
- 1 2