本棚を見たら、そのひとの人となりが分かると言いますが、もし付き合ったばかりの恋人の本棚が微妙だったらどうでしょう？　並んでいるのは、趣味が合いそうにない漫画や偉人の格言集。購読しているらしいファッション雑誌は、明らかに自分のセンスとズレている。本当にこの人でよいのだろうかと疑ってしまいかねない瞬間です。

もしかするとサロンでも同じように、お客さまにこんな不安な感情を抱かせてしまっているのでは…？　期待と緊張のなか訪れたサロンで、イマイチ読む気になれない雑誌を持ってこられたら、その店自体のセンスに不安を覚えてしまうかもしれません。

そこで今回、お客さまは「美容室で渡される雑誌が気に入らなかったこと」が、どれくらいあるのか？　また、カラーやパーマ中に、雑誌を読む以外で受けたいサービスを、全国の20代〜30代女性310人にアンケートしました。

サロンで渡された雑誌が気に入らなかったことはあるか？

サロンでの待ち時間などに、美容師が持ってきた雑誌が気に入らなかった経験のあるお客さまはどのくらいいるのでしょうか？

「気に入らなかったことはない」と答えたお客さまが43.9%に対して、「気に入らなかったことがある」と答えたお客さまは、約半数以上の56.1%。たかが雑誌とはいえ、美的信頼を寄せているサロンには、ときめきを壊してほしくないもの。

それでは、特にどのような層のお客さまが、雑誌選びに厳しいのでしょうか？

余裕のあるお客さまは、サロンのサービスに厳しい！？

「個人年収別」「職業別」で「美容室で渡される雑誌が気に入らなかったことはあるか？」を調査しました。

—美容室で選んでもってきてもらった雑誌が気に入らなかったことはありますか？＜個人年収別＞

—美容室で選んでもってきてもらった雑誌が気に入らなかったことはありますか？＜職業別＞

個人年収別では、所得が高いお客さまほど、提供される雑誌に厳しくなっていくようでした。一方、職業別で見ていくと、公務員、会社員、パート・アルバイトは平均的な割合ですが、専業主婦(主夫)、学生が厳しめ。時間やお金に余裕のあるお客さまの方が、雑誌選びに難しいようです。しかしその分、そういったお客さまにもピッタリの雑誌をお渡しできれば、美容師の株も一気に上がるのではないでしょうか。

カラーやパーマ中などに、お客さまが求めるサービスとは？

最後に、サロンでの待ち時間で雑誌・本以外に提供してもらいたいサービスについてもアンケートをとったので、その結果をご紹介します。

■飲食編

ドリンクサービス（35才／専業主婦）

飲み物（28才／会社員（事務系））

お茶（22才／学生）

ホッとする飲み物（29才／会社員（事務系））

圧倒的に多かった回答はドリンクサービスでした。中には「ホッとする飲み物」とやや具体的な声も。お客さまが待ち疲れてしまわないように、リラックス効果の高い飲み物を提供することはマストと言えそう。

■リラックス編

マッサージチェアー（26才／会社員（その他））

フットマッサージ（27才／会社員（事務系））

長めのマッサージ（28才／会社員（事務系））

アイマスク（35才／パート・アルバイト）

続いて多かったのが、マッサージという回答。心身共にリラックスできるような環境がサロンの待ち時間には求められているのかもしれませんね。

■その他

Wi-Fi環境とタブレット（20才／学生）

ネット環境とお菓子（29才／専業主婦）

iPad（ 28才／専業主婦）

テレビやDVDの映像（29才／専業主婦）

無料Wi-Fiなどインターネットを楽しむ設備を求める声もチラホラ。iPadなどで読める雑誌も増えて、タブレットが雑誌の代わりになる時代もそう遠くはないかもしれません。

雑誌選びから、待ち時間の過ごし方まで、お客さまはつぶさにサロンをチェックしているようです。直接対応できない時間でも十分な満足を提供することは、サロンサービスの大事な要素。

たかが雑誌とは言え、自分にしっくりくるものを渡してもらえると、やはり嬉しいもの。例えばカウンセリングの際に、さりげなく雑誌の好みを質問してみたり、リピーターのお客さまの好きな雑誌を覚えておくなど。小さなところまでお客さまの趣味を把握しておくことは、長く足を運んでもらう秘訣になるのかもしれませんね。

（株式会社セイファート　美容師アンケート調査より）