【バレイヤージュVSエアタッチ】圧倒的なインスタ映えを狙うなら筋感マスト。ALIVE白土さんのカラー遍歴 にみる、昔のバレイヤージュと今のエアタッチ。
ここ近年でぐんと進化を遂げたヘアカラーの世界。なかでも画期的な技術として最前線をひた走るバレイヤージュとエアタッチは、個々の美容師が独自のプロセスを開発するなど、トレンドやニーズの変化も気になるところです。ここではバレイヤージュとエアタッチの変遷について、ALIVEの白土さんと共に考えていきたいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Iarw3AoiLho
どちらかと言えばグラデーション? バレイヤージュの始まり
「バレイヤージュって、髪をかきあげた時のバックスタイルが重要なんですよね。ハチ下には暗いゾーンをしっかりと作っておき、その上からトップの筋状のハイライトが重なる。だから髪をかきあげた時に、放射状に筋感ハイライトが広がって、そのコントラストの美しさが強く表現できます。それがインスタ映えなのです。バックスタイルの写真には、お客さまのお顔を映さない配慮という意味もあると思いますが、バレイヤージュらしさが最大限に強調できるのもバックスタイルなのです」
白土さんは、原宿のALIVEに新卒で入社すると、すぐにブリーチ技術を叩きまれ、連日のサロンワークでWカラーやハイライトも行いながら、最先端のカラー技術を習得しました。またインスタグラムを活用したセルフブランディングを徹底する先輩に刺激を受け、自らが発信していくことも習慣化していったそうです。
「バレイヤージュが注目されるようになった時、僕個人としては、バレイヤージュのような明暗のコントラストが強いカラー表現に違和感を感じてしまって。筋感を強く出すためには、バックを暗く落とすので、普通に下ろした状態では前と後ろの明るさの違いが出てしまうんです。普段からしっかり巻いてスタイリングするならいいのですが、ナチュラル志向なお客さまにはそのギャップは受け入れられませんでした」
「そこで僕は巻かなくても成立するカラーとして、グラデーションカラーの延長のような感覚で、トップからナチュラルにつながるように、明るい部分を多めにデザインしていました。流行りのインスタ映えするバレイヤージュとは違い、ナチュラルに馴染むバレイヤージュを僕が提案するスタイルとして全面的に押していきました」
顧客ニーズに対応して筋感デザインにもトライ。圧倒的インスタ映え。
その後、白土さんのバレイヤージュは変化し、前髪にもブリーチを入れたり、毛先のブリーチの高さを変えるなど新しいデザインにも挑戦。顧客層も広がり、筋感を出すバレイヤージュにも対応していくことで、さらなるデザインの広がりを見せるようになりました。
「試行錯誤しながら行き着いたのは、僕ならではのバレイヤージュ。筋感は強くは出さないけど、細めのベージュ系で毛流れを見せています。またハイライトを効果的に見せるため、モヒカンのゾーンに対しての入れ方を研究しました。どの部分を、どれだけの分量を分けとると狙い通りの筋感が出るのか。トップからの落ちる部分の作り方、毛先のデザインの作り方を、スライスの幅を狭めたり、奥行きを変えたりして調整しました」
「これまでは顔まわりをデザインする時は、暗めに作ることで筋感を強調させていましたが、そこをあえて薄いパネルをはさみ込んで、明るい部分を作っています。これによって顔まわりが暗くなりすぎず、巻いた時にもハイライトの表情が出せるデザインが可能です。ナチュラルな雰囲気のデザインを提案していきたいという思いがあったので、全体的なまとまり感は常に意識しています」
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