自分たちが考える理想の環境は、自分たちの手でつくるしかない ‐freera/高安 亮介さん‐

 

freeraの代表、高安亮介(たかやすりょうすけ)さんは、都内の若手ヘアサロンオーナーの中で、一目置かれている存在。OCEAN TOKYO高木琢也さんやGOALD中村トメ吉さんをはじめとする業界のスターとの交流もあります。プレイヤーとしても一流で、ファッション誌のモデルさんに長年支持される実力の持ち主です。今回はそんな高安さんの独立ストーリーを聞きました。独立を視野に入れている美容師さんにぜひ読んでいただきたいインタビューです。

 


 

海外赴任中「もうこれは独立するしかない」と腹を決める

 

 

もともと僕は神戸のヘアサロンで働いていました。ちょうど読者モデルが注目され始めた頃で、神戸コレクションなどの仕事にも関わった経験があります。そのサロンが東京に進出するタイミングで僕は上京しました。25歳から今に至るまで、東京を拠点に活動しています。上京してからもファッション誌などで活躍するモデルさんを担当することが多く、東京ランウェイ、ガールズアワードにも携わりました。モデルさんたちから指名をいただける理由を自分なりに分析すると、僕は誰に対してもフラットな接し方をするので、居心地がいいから長く通ってくださるのかなぁと思っています。

 

前職のサロンでは、会社からの期待を感じていましたし、チャレンジしがいのある仕事を任されてきました。海外出店の準備のため、日本を離れていたこともあります。実は、独立を意識しはじめたのもその頃です。海外赴任中、サロンの経営や人材育成、スタッフとの向き合い方などについて、オーナーと意見が食い違うこともありました。自分の提案はなかなか通らないし、提案が通ったとしても実現までに時間がかかります。「理想の環境は、結局は自分でつくるしかない」と考えるようになったんです。そして帰国後、先輩であり、上司であり、長年共に働いてきた阿部豊と一緒に独立に向けて動き出すことになりました。2015年の夏のことです。

 

 

独立に向けて、まずは物件探しから始めました。これまで通ってくださっていたお客さまが通いやすいようにエリアは表参道界隈一択でしたが、お世話になった前職のサロンへの恩義として、同じエリアであってもできるだけ距離的に離れている物件がいいと考えてのことです。前のサロンが青山の骨董通り方面あったので、青山通りを挟んで対角線上にある表参道ヒルズの東側に狙いを定めて探しました。そうして見つけたのが、現在の表参道店の物件です。

 

>お客さまにサロンのクオリティが下がったと思われるのは絶対に嫌だった

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