「お茶っておもしろい!」と思われるような“新しいカルチャー”をつくりたい-美容室の一角にある日本茶専門店『TEA BUCKS』大場正樹さん

 

恵比寿、代官山エリアの閑静な住宅街の、少し奥まったところにある茶屋「TEA BUCKS」。オーナーの大場正樹(おおば まさき)さんは、有名美容師の悠馬さん(Dayt.代表)の友人です。TEA BUCKSはDayt.の建物のガレージを改造してつくられています。大場さんいわく、お茶とヘアカットには共通点があるのだとか。まずは茶屋をつくるきっかけになった海外放浪のお話から伺いました。

 


 

旅先で「一生、話したくない」と感じた悠馬さんと親友に

 

 

子どものころからサバンナに興味があり、いつか行きたいと思っていました。その夢を大人になっても持ち続け、30歳の節目で不動産の営業の仕事を辞めてアフリカ行きを決意。サバンナ以外にも行きたい場所がたくさんあったので、1年間くらい世界を旅しました。

 

 

中米、南米を廻り、マチュピチュなどの世界遺産を見て感動した後にアフリカ大陸に渡ったのですが、サバンナはやはり別格。手付かずの自然の中で野生動物が躍動する、まさに鳥肌が立つ光景でした。サバンナにたどり着くまで本当に大変で、鮨詰めのクルマに乗らされて、舗装されていない道をガタゴトガタゴト何時間も移動して…2度と経験したくないくらい辛かったです。でも、サバンナについた途端、そこまでの疲れが全て吹き飛んで、感動の涙を流しました。

 

 

悠馬くんと知り合ったのは、ペルーの日本人宿。シェア飯といって、ご飯を安く食べるために、みんな食べ物を持ち寄って食事をしていたのですが、悠馬くんに「一緒にどうですか?」と誘うと、彼はパソコンをカチャカチャいじりながら「仕事なので」と断ったんです。もう一度誘っても同じ態度だったので、正直「もう一生、話したくない」って思ったんですよね。その後、ボリビアに向かったんですが、チェックインした宿で「面白い日本人がいる」と紹介されたのが、まさかの悠馬くんだったんです。

 

 

ボリビアには、アマゾンの生活体験ができるツアーがあります。日本人6名で参加するツアーだったのですが、そのメンバーの中に悠馬くんもちゃっかり入っていて。アマゾン川のほとりで生活するといっても、ほとんどすることがないんですよ。朝日が登ったら起きて、夕日が沈んだら眠る生活。そして、僕と悠馬くんだけ、早起きだったんです。

 

 

朝起きても話すくらいしかやることがなくて。でも、彼の生い立ちや仕事に対する想いなどを聞いているうちに、彼の本質的な部分が見えた気がして、そこから意気投合したんですよね。旅を終えてからも連絡を取り合うようになりました。

 

 

>京都のお茶屋で飲んだ一杯の玉露が、運命を変えた

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