【vol.7】100人に聞く!「美容師さんがお客さまからもらってうれしかった言葉(美容師が知っておきたい最新コロナ情報)
ライターのさとゆみ(佐藤友美)です。
前回の
の数々、いかがだったでしょうか。
美容師さん、お客さま双方、約100名に話を聞き、あらためて美容の力、美容師さんの力を感じました。
今回は、
「美容師さんがお客さまからもらってうれしかった言葉」
をお届けします。
80歳のお客さまからいただいた「お互い頑張ろう」の言葉
多くの美容師さんの口から聞いたのが、長年通ってくださっているお客さまからもらった励ましの言葉です。
「営業再開した瞬間に、男性のお客さまがわざわざ車でご来店くださいました。ちょうどご予約のタイミングで営業自粛になり、ずっと再開を待ってくださったとのこと。『こんな時に、お客さまを笑顔にできる仕事ってすごいね!』と言ってくださり、涙が出そうになりました」(東京・スタイリスト)
「『髪は必ず伸びるから、この世の中から美容師という仕事は絶対なくならないよね。美容師で良かったね!』との言葉に勇気をもらいました」(東京・スタイリスト)
「横浜駅近くのサロンです。駅前に人通りがなくなり不安になっているとき、お母さんのような年齢のお客さまに『本物は残る。だから大丈夫よ。それを証明できるいい機会じゃない』と言っていただきました。本当にうれしかった。逆に、その方のためにも、残れるようにがんばらなきゃと、気合が入りました」(神奈川・店長)
「新幹線で大阪から通ってくださっているお客さまがいるのですが『こんなご時世だから、車で行くね。出勤日がわかったら連絡ちょうだい』と連絡をいただきました。子どもの学校が休校になってしまい、私が働ける日も限られているのですが、こんなふうに言っていただけるお客さまがいることに勇気をもらいます」(東京・スタイリスト)
「家族に美容室行くのを止められていた年配のお客さまが、『死ぬ時は綺麗で逝きたい』と言ってくれて。こちらのほうが、美容の持つ力の偉大さに気づかせていただきました」(東京・スタイリスト)
「スーパーで働く40代のお客さま。コロナの影響ですごく忙しくなったそうですが、『私にとっては、食よりも髪のメンテナンスが大事なのよ。ここが開いていて本当に良かった』と言ってきてくださり、スタッフみんなの励みになりました」(神奈川・店長)
「うちは30年選手の高齢のお客さまばかり。だからお客さまに『開けてますから来てください』とも言えないし、でもスタッフを食べさせていかなきゃいけないので『来ないでください』とも言えない、苦しい状態でした。そんな時に、長いお付き合いの80代のお客さまがお見えになったんですよね。その方が、帰り際に突然『お互い頑張ろうね』って言ってくださったんです。不意打ちでした。多分、『あなたも従業員を雇っていて経営が大変だと思うけれど、頑張って』という気持ちを込めて言ってくださったのだと思います。長いお客さまは、何も言わずともわかってくださっています。涙をこらえるのに、必死でした」(神奈川・経営者)
長く通ってくださっているお客さまは、もはや、戦友のような気持ちでいらっしゃるのかもしれません。
「今度は家族を連れてくるわね」
サロンの取り組みに対してのお客さまの声も、たくさん届いているそうです。
「5年ほど担当しているお客さま。コロナが怖くて……とおっしゃっていたのですが、『これだけしっかり対策しているなら大丈夫ね』と、今度は息子さんを連れてくるとおっしゃってくださいました」(東京・スタイリスト)
「『夫婦ともに経営者なので、この状況で来店するのは怖かったけれど、思った以上に色々と対策されていて、スタッフの皆さんの心遣いに感動しました』と言っていただけました。『カットはあなた以外考えられないから、勇気を出して来てよかった』と言われて、本当にうれしかったです」(福岡・スタイリスト)
お店を閉めたわけではないけれど、1年間カラーし放題のチケットの延長を決めたという経営者も。
「どうしてもサロンに来られず、周期が伸びた方のためにカラーチケットの期限を1ヶ月延長したらとても喜んでいただきました。かなり迷った上での決断だったので、喜んでいただけてよかった」(静岡・経営者)
直接命を救うわけではないけれど、誰かの心を救っている
長引く自粛期間。誰とも会話をしない日が続くお客さまにとっては、美容院での久しぶりの会話が、貴重なものになっているよう。
「『保育園が休みになっちゃって、24時間息を抜く場所がない。ここに来られて、はじめてリフレッシュできました』という声をいただきました」(三重・スタイリスト)
「1カ月近くずっと家にいて今日久しぶりにメイクしたというお客さま。『髪もきれいになったらやっぱり毎日メイクしてコテで巻いて気分上げていかなきゃねって気分になります』と、笑顔で帰っていかれました」(東京・スタイリスト)
お客さまが来てくださることが、決して当たり前じゃないことに気づいたという声も。
「『会社でも実家でもコロナ対策が厳しく、仕事場以外の所に行く事も許されない状況だった中で、どうしても美容室だけは行きたかったので連絡しちゃいました!』と来てくれたお客さまがいました。『私の担当者で居てくれて本当にありがとうございます! これからもずっと担当してくださいね!』と言われて感動しました」(東京・スタイリスト)
「ご主人に『「髪だけは綺麗にしていてほしいから、美容室に行ってほしい」』と言われてきてくださったお客さまがいました。『綺麗な髪は良いわよね』と大きな笑顔で言われて、泣きそうになりました」(北海道・スタイリスト)
「『この状況でも髪だけは綺麗にしとかないと気分まで落ちちゃうから来ました』と言ってもらいました」(福岡・スタイリスト)
「『このシャンプーは私にとって1ヶ月に1度のご褒美のひと時だから、美容院が閉まると困るのよ』の言葉に涙」(石川・スタイリスト)
- 1 2