スタッフみんなが挑戦するための「スイッチ」を入れる場所をつくりたい ‐OLTA/後藤 泰さん‐
ファッション感度の高い男性から支持されているOLTAの代表、後藤 泰(ごとうやすし)さん。
かつて『CHOKiCHOKi』でおしゃれキングに選ばれたことでも知られています。原宿界隈では有名美容師の一人として数えられる後藤さんですが、今に至るまでにはかなりの紆余曲折があったようです。
独立がメインテーマの本企画ですが、今回は後藤さんが美容師になる前のお話から伺いました。
大学受験、建築専門学校からの美容師という選択
僕は美容師になったタイミングが普通よりちょっと遅いんです。高校時代にやりたいことが見つからずに浪人して勉強し、いわゆる名門大学を目指しました。模試で合格ラインに到達していたものの、建築に興味が湧いて方向転換。建築関係の専門学校に入ったのに椅子ばっかりつくっていた時期もありました(笑)。
もともと友人に美容師が多く、自分の中でも美容師になるという選択肢はあったんです。けれど、僕は天邪鬼なところがあるので、周りと同じことをするのが嫌なんですよね。美容師になるまでに、随分と遠回りしてしまいました。
結局、美容師を選んだ決め手は、実力主義の世界だから。社会人のスタートが遅れているから、できるだけ早く1人前になりたかったんですよ。そうして、美容専門学校の夜間コースに通いながら、H(エイチ)で働きました。
1人前になるまでの期間が他のサロンより早いという理由で選んだのですが、結果としてスタイリストデビューまで3年かかりましたけれど…。
でも、僕は迷っていた時期が長かった分、覚悟を持って仕事をしていましたから、デビュー後は順調にお客さまを増やすことができました。