どうして原宿から大宮へ!? カラーの魔術師「はんぺん」さんの勝算
SNSを駆使して破竹の勢いでブレイクを果たした新世代美容師たち。その中でも一際目立つ存在が、Instagramでは鮮やかなデザインカラーが人気の美容師「はんぺん」さん。美容師2年目にして、カラーリストとしてカラーのみで指名売上200万の売り上げを達成した伝説の持ち主です。その後も業界最年少でセミナー講師を務め、数々の業界紙への掲載、書籍制作などを経験し、退社のタイミングでは月間総売上月400万円ほどの売上達成するなど20代前半にしてカラーの第一人者として地位を確立しました。
そして2020年、前職のALIVE harajukuを離れ、25歳の若さで独立。大宮にて「REDEAL」を立ち上げました。原宿エリアの有名美容師の独立というと、やはり原宿エリアが王道でしたが、どうして大宮という地を選んだのでしょうか。業界切っての知能派でもあるはんぺんさんが勝算なしに大宮での独立に踏み切るはずがありません。そこで、独立の背景や、大宮に勝算アリと感じたその理由を伺いました。
僕にしかできないカラーは他の誰にも任せられない
もともと僕は独立志向というわけではありませんでした。ALIVEに不満があって辞めたわけでもありません。でも、正直なところ最後の2年間くらいは、サロン内にライバルのような存在がいなかったんです。
当時の僕の売上はアベレージで250万円くらい。マックスで400万円くらいをほぼ1人で担当していました。100万円の壁、200万円の壁、300万円の壁…売り上げの壁を突破することで、美容師として自信がついていたけれど、それ以上の売上を目指すためには、アシスタントの力を借りる必要があります。
僕がやるカラーと、アシスタントがやるカラーは同じじゃないんですよね。インスタを見てきてくださったお客さまは同じクオリティでも誰にしてもらうかを重視していることもあります。近年デザインカラーのバックはアシスタントが入れるという流れでした。でもエアータッチを始めてからは、カットや髪の状態にカラーが密接にリンクしていたり、カットのような引き出し方が必要になってきたりと、カラー施術が立体感覚を要する技術に進化ました。そのため最高ランクの技術を提供しようと思うと、アシスタントに任せるのは難しくなりました。一般の美容室でいうとスタイリストがカットを2回する必要があるというイメージです。
インスタを見てきてくださったお客さまのカラーを担当できず、お客さまの思い通りにならなかったとしたら、そんなに悔しいことはないです。だからこそ僕は、お客さまとしっかり向き合って、施術し続けられる環境をつくりたいと思うようになりました。
そこで自分だけでなくサロンスタッフ全員がハイレベルな技術を提供できるサロンを作りたいと思ったんです。全スタッフがWebでの“見せ方”と言う技術、施術当日の体感して頂く技術、を等しく高レベルにして、突出した技術の集団を作る。しかも大宮という地方都市に、原宿表参道にも負けないハイレベルな技術のあるサロンがあったらと思うとワクワクしたんです。
>「お前は下の子の気持ちがわかっていない」と言われて続けていた