世間のイメージを打ち破ることが、次の仕事に繋がる!? LECO内田聡一郎の仕事論 -声優・花澤香菜と語る自分の個性の磨き方-【後編】

 

LECOの内田さんが会いたい人に、聞きたい話を聞く連載「内田の仕事論」。今回は、大人気声優の花澤香菜(はなざわ かな)さんの登場です!

 

前編ではお二人の出会いから、それぞれの道を志すきっかけになったできごとについて伺いました。

 

後編では前回に引き続き、今の仕事に就くようになったきっかけや、お二人の仕事に対するポリシー、それぞれの業界のこれからについて伺います。

 


 

声優の仕事には、一つのセリフに無限の想像力を込められる楽しさがある

 

 

――今の職業に就く前から、お二人は美容や芸能に興味があったんですか?

 

花澤:最初は「目立ちたい」って気持ちがあって子役をやっていたんですよ。学芸会とかでも「私は、木じゃない」って。幼少期はそうだったんですけど、だんだんと思春期になって、「だめだ、目立つということはあんまりよくないことなんだ」って思うこともあって。どんどん内気になりました。

その中でも自分がずっと続けていたことは声優というお仕事しかなかったので、なんとなく自分の中で大切にしたいなっていうのはありました。

内田さんはどうですか?

 

内田:僕は、全然髪とか好きじゃなかったですね。よく言うんですけど、小学生~中学生時代は、完全モブキャラだったんですよ。超劣等生でもなく、もちろん優等生でもなく、中の下くらいで何者でもない感じ。それゆえに、誰の記憶に残らない立ち位置でした。

 

 

花澤:そこからめちゃくちゃ頑張ったから、今のような存在になれたっていうことですよね。

 

――最初の方は、自分じゃない自分を演じるという感じでしたか?

 

内田:僕は完全にそうでしたね。楽しんでやれるようになったのは本当に最近…独立する直前くらいかもしれない。

花澤さんは、第三者から認められるというか、世間に自分のイメージが確立したのを客観的に感じたのはいつごろのことですか?

 

花澤:声優としてのキャリアの初期のころ、『ゼーガペイン』という作品をやったときは世間から「棒読み」と言われてしまっていたんですけど、そのイメージをいい意味で変えられるタイミングがありました。それが、『ぽてまよ』という作品で、冷蔵庫から生まれた謎の生物の役を演じたときです。謎の生物のセリフは「ほにほに」とか「にゃー」とか一見意味のない言葉ばかりで、アドリブを求められることも多かったんです。そのアドリブを自分で考えているときに、「一つのセリフでも、いろんなことができるんだ」と気づきました。

 

 

今まではセリフをしゃべることしか考えていなかったけれど、もっと周りを見て自分で想像しようと思ったら可能性が広がる仕事なんだ、と感じました。そこからはすごく面白いと感じるようになって、それまでおとなしい女の子の役ばかりだったのが、活発な子やお姉さんの役も増えてきました。今でも、自分で想像して一つの台詞にどれだけ情報量を入れればいいのかというのは常に考えながら演じていますね。

 

内田:そんな花澤さんも、今や目標にされる側ですよね。

 

花澤:いやいやいや! 大御所の方と掛け合いでお芝居することがあるんですけど、「まだまだ足りない」と思いながらやっています。ただ、落ち込む一方で、「こういう風になれたらいいな。まだ時間はあるぞ」って思いますね。そういう意味では、仕事に関してはポジティブかもしれないです。

 

>長く人から求められるには、“声優”としての軸をしっかり持ち続けること

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