「主夫を経て、また僕はカットが上手くなった」 “業界のイノベーター”エザキヨシタカが家事・育児をする理由

 

ここ数年で美容業界も育児への理解が進み、輝くママ美容師や、カッコいいイクメン美容師が増えつつあります。しかしながら、他業界から見ればまだまだ遅れているのが現状。

 

「3B」の汚名返上するために、もう一歩踏み込んだ取り組みが必要かもしれません。そのような中、日本で最も忙しい美容師の一人、gricoのエザキヨシタカさんが、二人目の出産にあわせて、約2週間「主夫」に…! サロンに復帰したばかりのエザキさんに、どんな想いで主夫活動をしたのかうかがいました。

 


 

家族を愛し、幸せにする美容師のモデルケースになりたい

 

 

美容師として圧倒的な結果を出しながら、家族も幸せにしているモデルケースってあんまり表に出てこないと思うんですよ。たとえ、美容師として売れていても、派手に遊んでばかりで、家族を幸せにできなかったとしたら、何の意味があるのかなと。だから、僕が二人目の出産のタイミングで主夫になり、家事と育児に集中し、それを美容業界に示すことにしたんです。

 

 

僕は常にセミナーや撮影が詰まっていて、それこそ殺人的なスケジュールをこなしているのですが、僕のような人間が家族のために育児や家事に専念する時間をつくり、取り組むことにこそ意味があります。忙しい美容師にだって、家族を幸せにできるところを見せたいと思いました。そうすれば、3Bと言われる美容師のイメージを壊すことにもつながる。SNSでそんな想いを発信したら、リプライやメールが1000通くらい届きました。仕事をしながら出産や子育てをしてきた美容師さんは、本当に大変だったのだと思います。

 

 

子どもが生まれるときに、家族のための時間を優先するのは当然のこと。だって、子どもが安全に生まれる保証なんてないし、もしかしたら、最愛の人が死ぬかもしれないんですよ。僕が最も尊敬する人物は祖父でしたが、その祖父が亡くなるときにも仕事を休みませんでした。けれど、2人の娘の出産には立ち会っています。命をかけてすることだからです。だから、もし自分の家族が大変なときに、サロンのオーナーなど上に立つ人がまったく理解がなく、スタッフに無神経な言葉を吐いたとしたら、その瞬間に醒めると思います。

 

>次回予約を徹底すれば、誰にも迷惑をかけずに時間をつくれる

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